グランエースの特徴
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POINT1
車種の概要
トヨタグランエースは、2019年に発売されたトヨタのLLクラスミニバンです。アルファードやハイエースワゴンなどよりもボディサイズは大きく、トヨタのミニバンラインナップの中では最も大型のミニバンとなっています。
5mを超えるロングボディに車幅はほぼ2mと堂々としたボディサイズを持ち、存在感満点のフロントフェイスなども個性的でとても魅力的な一台であり、想定されるライバルとしては輸入車の高級ミニバンメルセデス・ベンツ「Vクラス」。それゆえに車体サイズにも余裕があり、車内スペースもとても広々としています。また、シートやインテリアなども非常に豪華な仕立てとなっているのも大きな特徴となっています。
そんな高級ミニバングランエースですが、巨大な車体サイズや豪華なインテリア以外にそのほかどんな特徴を持っているのでしょう。また、装備や燃費、乗り心地などはアルファードやハイエースワゴンに比較対象とした場合どうなのでしょう。個性的なLLクラスミニバン、グランエースが気になっているという方のために詳しくご紹介します。
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POINT2
グレードの構成
グランエースのグレード構成はとてもシンプルです。6人乗りの上級グレード「Premium」 と8人乗りの基本グレード「G」の2種類のみで、車体サイズやエンジンなどに違いはありません。トヨタのミニバンですがハイブリッドなども設定されておらず、パワーユニットはディーゼルターボのみ。また、駆動方式も後輪駆動の2WDのみとなっています。価格は「Premium」が6,721,000円で、「G」が6,421,000円です。
<< グレード構成 >>
Premium(6人乗り) 2WD 2.8Lディーゼルターボ /6,721,000円
G(8人乗り) 2WD 2.8Lディーゼルターボ /6,421,000円
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POINT3
運転のしやすさと乗り心地
グランエースはなんといってもボディが巨大です。全長は5,300mmで全幅が1,970mm、全高も1,990mmあります。そのため狭い道では取り回しに苦労しそうなイメージがあります。しかし、FR(後輪駆動)で、ハンドルが大きく切れるので意外なほど小回りが効きます。最小回転半径は5.6mで、これはアルファードの5.9mよりも小さく、ヴォクシーの5.5mとほぼ変わりません。そのため、車体こそ大きいですが取り回しは決して悪くはありません。
また、スクエアなボディは見切りがしやすく、車両感覚も掴みやすいですし、フロントサイドウインドウの開口部も大きいため斜め前方の死角もあまりありません。さらに大型のサイドミラーは後方も目視しやすく、せまい道の移動や、コインパーキングなどの駐車でもそれほど苦労はありません。ミニバンの運転に慣れていれば大きさに恐れることはほとんどないでしょう。
乗り心地に関してですが、グランエースはベースが海外向けの商用モデル(海外ではハイエースとして販売されています)です。そのため耐久性の高いシャシーを備えたFR(後輪駆動)車で、後輪のサスペンションはトレーリングリンク車軸式コイルスプリングを採用しています。車重が約2.8t(空車時)と非常に重いため、独立懸架ではなく耐久性が重視された車軸式(リジッド式)ですが、スプリングはハイエースのようなリーフスプリング(板ばね)ではなくコイルスプリングなので乗り心地も悪くなく、優れた操縦安定性も両立しています。
パワーユニットは、最高出力130 kW(177PS)、最大トルク450N・m(45.9kgf・m)を発揮する2.8Lディーゼルターボのみで、アクセルを開けるとディーゼルらしいノイズが運転席に聞こえてきますが、しっかりとした車体と優れたサスペンションのためかロードノイズは比較的静かで意外なほど快適です。パーソナルカーだけではなくホテルの送迎などVIPのための移動車として使われることが想定されているためか、乗り心地が重視されており特に後席に関しては一級品といえます。
リアサスペンションがリジッド式なので、走行中にマンホールやちょっとした段差などの乗った際 “ドンッ”といった突きあげは感じられますが、イヤなノイズは少なくストレスはあまりありません。はじめから高級乗用ミニバンとして設計されているアルファードと比べると商用車ベースらしい粗さも感じますが、とても丁寧に調律されており十分高級ミニバンらしい快適性を備えています。
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POINT4
エクステリアの特徴
グランエースのエクステリアはとにかく迫力があります。なんといってもサイズが巨大なのが一番の特徴でしょう。アルファードよりも大きく、ハイエースの10人乗りグランドキャビンと比べてもほぼ変わらず、幅はむしろグランエースの方が上(ハイエースグランドキャビンの幅は1,880㎜です)です。とにかく圧倒的な存在感があり、街中で走っていたら間違いなく目立つはずです。
ただしエクステリアデザインは意外にシンプルです。フロントフェイスこそメッキの面積が大きく押し出し感もありますが、グリルの造形は直線的でシンプルなデザインですのでアルファードやヴェルファイアほどの派手なイメージはありません。また、ボディのフォルムも直線的でまさに箱といった印象をうけます。この辺は商用車がベースなことが大きく影響しているのではないでしょうか。とはいえ上品で高級感も感じられます。
パーソナルカーとしてよりもホテルなどの送迎などに使われることが多いので、目立ちすぎず、かつ上品さが求められえるということからこのようなデザインになっているのでしょう。地味ということもなくシックなイメージといったところでしょうか。
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POINT5
インテリアの特徴
インテリアはドアトリムなどに合成皮革が使われており、そこに美しい木目調加飾やメッキ加飾を加わってとてもラグジュアリーで高級感のあるデザインを採用しています。特に後席はサテンメッキ加飾やLEDサイドカラーイルミネーション(色替え+調光機能付)、さらにスライドドアスカッフイルミネーション&ステップランプ(スライドドア付)に読書灯(リヤ席 1列目2 個・2列目2 個 /LED 調光機能付)なども備えられており、非常に落ち着いたイメージで上質かつ上品空間となっています。
ただし、運転席はそこまで高級感はありません。直線的なインパネに大型のメーターなど質実剛健といったイメージで、今どきハンドブレーキが装備されているのも特徴です。グランエ-スはあくまで後席に乗る人のための車であり、ドライバーはどちらかというと送迎のための運転手的な存在なのかもしれません。
室内空間はとにかく広々しています。ただ、グランエースは後輪駆動のため床下にプロペラシャフト通りその上の床を平らに仕上げているため床の高さがFFのミニバンに比べるとかなり高くなっています。FFのLクラスミニバンなら床面地上高は400~450mm前後ですが、グランエースは600mm近くあり、頭上空間もそこまで広くないので後席シートへの乗り降りは少し大変です。
シートはPremiumグレードが 3列6人乗りで、Gグレードが4列8人乗りとなっています。どちらもスペースを贅沢に使っており窮屈感は一切ありません。特に6人乗りのPremiumグレードは2列目と3列目シートに、アルファードやヴェルファイアでおなじみの電動リクライニングと電動オットマンが備わった豪華なエグゼクティブパワーシートを奢っています。
このシートには大型アームレスト(カップホルダー&ポケット各席 1 個)や快適温熱シートも備わっており、後席はどのシートに座っても最高のくつろぎが味わえます。足下も足を放り出せるほどの足元空間も確保されているのでリラックスした姿勢で快適な移動時間を存分に味わえるでしょう。
もう一方のGグレードは8人乗り4列シートですのでそこまでの高級感と余裕のスペースはありません。しかし2列目シートにはPremiumグレードと同じくエグゼクティブパワーシートがおごられています。
そして、3列目はマニュアルのセパレートシート、4列目はチップアップして荷室を広げられるベンチシートとなっています。4列シートでもサイズに余裕がありますし、スクエアなボディ形状をしているため窮屈感はありません。Premiumグレードが高級なリムジンなら、Gグレードは高級マイクロバスといったところでしょうか。
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POINT6
収納、ラゲッジの特徴
ラゲッジスペースはそこまで大きくはありません。グランエースは商用車がベースですが、ミニバンであり乗員のためのスペースを最大限に確保しているからです。公式サイトによるとグランエースPremiumグレードのラゲッジスペースは3列目―シートを一番後ろにした状態で281L(シートバック上端まで)。シートを800㎜前にずらして1,255L(シートバック上端まで)となっています。
そして、Gグレードは4列目シートを最後端にした状態で148L(シートバック上端まで)となっており、4列目シートをチップすると771L(シートバック上端まで)が確保できます。車体サイズのわりに狭めですが、Premiumグレードは送迎用の高級ミニバンにふさわしく6人がゆったり座りながらスーツケースを4つ積載することが可能といった実用性は備えています。
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POINT7
安全性能の特徴
先進安全装備はToyota Safety Senseが双方のグレードに装備されています。プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、レーダークルーズコントロール、オートマチックハイビーム、ロードサインアシストがセットで装着されており、安全運転をサポートしてくれます。
さらに、パノラミックビューモニターやブラインドスポットモニター、パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)、そしてパーキングサポートブレーキ(前後方静止物)にタイヤ空気圧警報システム(TPWS)なども装備されるなど高級ミニバンにふさわしい万全の内容となっています。
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POINT8
燃費
グランエースに搭載されるパワーユニットは、直列4気筒 DOHC2.8Lターボディーゼルエンジンのみで、WLTCモード燃費は10.0㎞/Lです。数字的にはさほど良くはありませんが乾燥車重が2.7tを超える重量級ミニバンなので、これは仕方がないのでしょう。ただディーゼルエンジンなので燃料代が安い軽油ですので経済性も決して悪くはありません。
ちなみに同じディーゼルターボエンジンを搭載するハイエースワゴンのWLTCモード燃費は、11.5~11.6㎞/Lとなっています。
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POINT9
装備品
高級ミニバンにふさわしく装備は充実しています。どちらのグレードも運転席は快適温熱シート機能付き8ウェイパワーシートで助手席も快適温熱シート機能付き4ウェイパワーシートです。
そして、後席のエグゼクティブパワーシート(Premiumグレードの2列目、3列目とGグレードの2列目シート)はパワーリクライニングにパワーオットマン、角度調整式大型ヘッドレスト、大型アームレスト(カップホルダー&ポケット各席 1 個)機能が付いた豪華なシートとなっています。
カーオーディオには8インチ液晶のディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)Plusが標準装備で、AM/FM チューナー(ワイド FM 対応)、TV(フルセグ)、USB 入力(動画・音楽再生 / 給電)を搭載。さらに、Apple CarPlay/Android Auto にも対応しています。
ホイールは17インチのアルミホイールが標準で都会的で高級感のあるデザインを採用しています。タイヤサイズは235/60R17とアルファードのような大径ではありませんが、扁平率が高いため乗り心地に貢献してくれるはずです。
リヤのスライドドアは両側パワースライドドア(予約ロック機能+イージークローザー+挟み込み防止機能付)です。さらに、スライドドアスカッフイルミネーション&ステップランプ(スライドドア付)が装備されているので夜間の乗降時に足元を照らしつつイルミネーションによるおもてなしも演出してくれます。
また、光の演出としては後席のスペースにLEDサイドカラーイルミネーション(色替え+調光機能付)なども装備されています。これは後席を包み込むように、スライドドアトリムとリヤクォータートリムに光のラインが走り高級感を演出してくれるというもの。色替えや調光も可能で気分に合わせてカスタマイズすることもできます。
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POINT10
グランエースがおすすめの人
グランエースは高級ミニバンですがパーソナルユースはあまり想定されていないように思われます。前述したようにホテルや空港の送迎などに使われることがメインで、アルファードやヴォクシーなどのようなパーソナルユースのミニバンとしてはサイズ感などが過剰かもしれません。
とはいえ意外なほど取り回しも良く、高級ミニバンにふさわしい高級なインテリアや豪華な装備なども持っているので、もちろんマイカーとして使用するのも悪くはないでしょう。例えばハイエースワゴンのグランドキャビンからの乗り換えや、アルファードは数が多すぎるから他にはないミニバンが欲しいという方にはなかなか面白い選択になるかもしれません。
なんといっても余裕あるスペースと後席の豪華な空間は他のミニバンではなかなか味わえないものがあります。グランエースのエグゼクティブパワーシートに座れば旅客機のファーストクラス並みのVIP気分が味わえること間違いなしです。
ただし、ドライバーは質実剛健な運転席に座りに運転に集中しなくてならないのでその豪華な空間を堪能するのが難しいでしょう。気がついたら後席に座る家族に運転手扱いされてしまった、などという可能性もありますので、その点は注意が必要かもしれませんね。
グランエースのおすすめ利用シーン
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