日産リーフの特徴

日産リーフのボディサイズは全長4,480㎜×全幅1,790㎜×全高1,560㎜です。クラスでいうとCセグメントでカローラやゴルフなどに近いサイズとなっています。コンパクトカーなどよりも一回り大きなサイズでインテリアは十分な広さが確保されています。駆動用バッテリーは床下に搭載しており、重心が低く、コーナリングも安定しています。

BEVですのでエンジン音などの騒音とは無縁で、また空力性能が重視されているため風切り音も少なく静粛性は非常に優れています。シートも全席サイズはたっぷりとられており快適に座れることが可能です。シートヒーターも全グレード標準装備でからだが触れる部分を直接あたためて体感温度を上げてくれるのでエアコン使用の抑制ができバッテリーの消費を抑えることができます。

室内スペースに関してはミニバンやSUVほどの広さはありませんが、後部座席は十分なスペースがあり膝前スペースも頭上も窮屈感はありません。5名フル定員乗車でも不満なくドライブが楽しめるはずです。

リーフはシートの高さが自然で、ドライビングポジションも窮屈感がありません。フロントウインドウが大きいため前方の視界も良好で周囲を良く見渡すことができます。インパネまわりは各種スイッチの操作性が重視されたシンプルなレイアウトとなっており、BEVだからという特別感はあまりありません。その分違和感なく運転ができるのではないでしょうか。

全席の足元のスペースにも余裕がありペダル操作もスムーズに行えます。リーフはワンペダルドライブ（アクセルペダルのオンオフだけで、加速と減速が可能な機能）が可能な「e-Pedal」が搭載されているので、長距離ドライブでもストレスのない安全でスムーズな運転が可能でしょう。

リーフの先代モデルはボディサイズのわりにラゲッジスペースが小さく、使い勝手はあまりよくありませんでした。しかし新型リーフはパーツの小型化や部品レイアウトの見直しで荷室容量を435L確保。先代が370Ｌだったので、65Lも荷室容量を拡大しています。また凹凸を極力抑えたスクエアな空間となっているため、スペースをムダなく利用できます。9.5インチのゴルフバッグなら2セットを横置きで積載することも可能となっています。

また、ハッチバックなので、6：4分割可倒式の背もたれを前に倒すとスペースが拡大でき9.5インチのゴルフバッグなら縦置きで3セットも積載可能となっています。これだけのスペースがあればレジャーグッズを満載して家族で旅行に出かけることも十分可能でしょう。

前方の車両や歩行者との衝突回避操作をサポートするインテリジェント エマージェンシーブレーキやLDW（車線逸脱警報）、標識検知機能（進入禁止）、踏み間違い衝突防止アシストなどが全グレードに標準装備となっています。

さらに、プロパイロットやインテリジェント BSI（後側方衝突防止支援システム）/BSW（後側方車両検知警報）、RCTA（後退時車両検知警報）にインテリジェント LI（車線逸脱防止支援システム）、 インテリジェント DA（ふらつき警報）がエントリーグレードのXとe＋X以外に標準装備で、Xグレードにもオプションで追加が可能となっています。

他にもBEVならではものとして、万が一の事故時にバッテリーの高電圧システムが遮断される機能などといった安全装備も搭載されており先進的なBEVだけあって安全装備はエントリーグレードでも充実しているといっていいでしょう。

リーフは先代モデルからエクステリアのデザインが大きく変わりました。先代リーフは柔らかなラインが特徴のどちらかというとかわいらしいデザインでしたが、新型リーフは直線基調でシャープなフォルムとなっています。BEVらしく空気抵抗はかなり低そうですが、サイドには複雑なキャラクターラインなどもあってスポーティな印象が強くなっています。

フロントマスクにはヘッドライトの間にフロントグリル状の充電コネクターリッドがあり、デザイン上の良いアクセントになっています。先代はグリルレスデザインでどこか締まりのないフェイスでしたが、新型はシャープで格好良い顔つきに変わっています。

全体のフォルムは先代と似ていますが、サイズが大きくなったこともありボリューム感は増しどこかミニバン的な印象もあります。いかにもBEVらしいガソリンエンジン車とは違った先進性は少し薄れたようなイメージがありますが、その分普通のクルマとして違和感なく乗ることができるのではないでしょうか。

インテリアもBEVであることを感じさせる部分が少し薄れている気がします。インパネ周りは水平基調で、各種スイッチの操作性は優れていますがアナログのスピードメーターを採用するなどドライバーに威圧感や圧迫感を与えることもなく、リラックスできるインテリアとなっています。

ただシートは手動調性式でシート地はバイオPET（植物由来の材料を使用したPET樹脂）が基本。本革シートは最上級グレードのみのオプションでインテリアに関しては高級感があまりあるとはいえません。

リーフはBEV（電気自動車）なので、燃費ではなく電費となります。ガソリンエンジン車の場合燃費は1Lの燃料でどれくらい走行が可能なのかを00㎞/Lなどと表しますがBEVは1km走るために消費する電力を示したWh/km、または電力1kWh当たりどれくらいの距離を走行できるのかを示したkm/kWhで電費を表します。

リーフはグレードによってバッテリー容量が2種類あり、XとX Vセレクション、Gグレードのバッテリーは40kWh。e+Xとe+Gは62kWh（カタログ表記上は60kWh）となっています。

それぞれのWLTCモード交流電力量消費率（電費）は40kWhモデルが155 Wh/km（6.45km/ kWh）で60whモデルが161Wh/km（6.21km/ kWh）となっています。WLTCモードの一充電走行距離は40kWhモデルが322㎞で、60whモデルが450㎞となっています。

リーフはBEVとしてはスタンダードな装備を持っています。ヘッドライトはLEDでインテリジェント オートライトシステムを搭載。バックビューモニター（車幅/距離/予想進路線表示機能付）もしくはインテリジェント アラウンドビューモニター（移動物 検知機能付）も標準搭載となっています。

ステアリングは本革巻でステアリングヒーター付。エントリーグレードは足踏み式パーキングブレーキ（フットリリース式）というのが面白いですが、それ以外は電動パーキングブレーキです。

ワンペダルドライブが可能なe-Pedalも全グレード標準ですがプロパイロットは上級グレードに標準、エントリーグレードはオプションで、プロパイロットを装着してないエントリーグレードにはクルーズコントロール機能が装備されます。

エアコンは全車プラズマクラスター技術搭載フルオートエアコン（肌保湿機能付）で、消費電力が少ない ヒートポンプシステム（省電力暖房システム）となっています。

カーナビは、9インチ液晶のEV専用NissanConnectナビゲーションシステムが全グレード標準装備でこちらにはHDMI接続機能やApple CarPlay・Android Auto™連携機能などが搭載されており、NissanConnect専用車載通信ユニットやETC2.0ユニット（ビルトインタイプ）も標準で搭載されています。

リーフは高級車という位置づけではないので派手な演出アイテムや、豪華なインテリア装備などはありませんが、BEVらしい先進的で機能的な装備はベースグレードでもほぼフル搭載といっていいでしょう。

車両価格は2022年12月に改訂となっており40kWhモデルがXグレードの4,081,000円～NISMOの4,642,000円まで。60kWhモデルがe＋Xグレードの5,253,600円～e＋Gグレードの5,834,400円までとなっています。