RVRの特徴

RVRはコンパクトSUVながら1,810㎜というワイドなボディが特徴となっています。そのため一見取り回しが悪そうに見えますが、ボンネットの両サイドが盛り上がっており、そのため左右や前方の距離感も掴みやすいため運転はしやすいといえます。

また視点も高く視界が広いため周囲の状況も把握しやすく、最小回転半径も5.3mと車幅の割には大きくはないので狭い場所でも運転に困ることはないでしょう。

トランスミッションはCVTで6速MTモード付。シフトはスムーズでエンジンのパワーを適切に引き出してくれるのでスポーティな走りが得意というわけではありませんが、ゆったりと穏やかなドライブが楽しめます。

コンパクトサイズですがラゲッジスペースの容量は406Lとこのクラスとしては狭くありません。荷室幅は最大1,350mで奥行が840㎜、広いとは言えませんが開口部は大きく使いやすいサイズでさらに収納スペースとしてラゲッジアンダーボックスも用意されているので積載性能は十分でしょう。

リアシートは6：4の分割可倒式なのでシートバックを倒せば荷室を広げることができ、その場合の奥行きは1,510㎜まで広がります。さすがに車中泊は厳しいですが、いざというときは大きな荷物でも十分積み込むことができるはずです。

RVRは運転支援機能として三菱e-Assistを標準搭載しています。こちらには衝突被害軽減ブレーキシステム［FCM］と車線逸脱警報システム［LDW］、オートマチックハイビーム［AHB］や誤発進抑制機能（前進時）がセットで搭載されています。

また、以前は上級グレードの装備だった後側方車両検知警報システム（レーンチェンジアシスト機能付）や後退時車両検知警報システムがベースグレードのMグレードにも標準装備となっているほか、メーカーオプションだったSRSサイド＆カーテンエアバッグも全車標準装備となって安全性能は以前よりも向上しています。

RVRはコンパクトサイズながらSUVらしい存在感満点のデザインが特徴です。特にフロントマスクは、2019年のマイナーチェンジで三菱のSUVファミリー共通の「ダイナミックシールド」が採用しており、ワイルドさが大きく増しています。フロントグリルは新しいデザインとなりメッキ加飾によってギラギラ感がありますが、決して派手過ぎずそれでいて高級感も感じさせるものとなっています。

1,810㎜というワイドなボディに対して、全長は4,365㎜と短めのためワイド感が強く、フォルムはオフロード車らしい力強いものとなっています。また車幅いっぱいにまで広がった水平基調のテールランプとバンパーサイドのブラックのガーニッシュがスポーティさも演出しており、スポーティで若々しいデザインとなっています。

インテリアもマイナーチェンジの際に変更が実施されています。しかし外観ほどの大きな変更はなく、ブラックで統一されたベーシックなもので、質感は悪くありませんがスイッチや加飾パネルなどのデザインに少し古臭さを感じさせます。

マイナーチェンジではルーフライニングの色が黒になりGグレードのシート地が幾何学パターンとなっていることなどが大きな変更点です。オプションのスマホ連携ナビは、モニターが7インチから8インチへと大画面化されたほかApple CarPlayやAndroid Autoにも対応となっています。

車内のスペース的にはフロントシートは十分余裕が確保されていますが後席は少し狭いのでファミリーカーとして使いたい場合は、試乗などで確認する必要があるでしょう。

RVRのWLTCモード燃費は2WDが15.0㎞/Lで4WDが14.4㎞/Lとなっています。特別良いというわけではありませんが車重1.4tで1.8Lのガソリンエンジン搭載ということを考えると決して悪くはありません。

RVRはベースグレードのM、中間グレードのG、そして内装をブラック仕様としてデザイン性を高めたBLACK Editionの3種類のグレードがあります。全車ヘッドライトやデイライト、フォグランプ、リヤコンビネーションランプがLEDでLEDターンランプ付電動格納式リモコンドアミラー（サイドアンダーミラー付）も全車に標準装備です。

SUVらしさを強めるルーフレールはGグレードにオプションでBLACK Editionに標準装着。Mグレードには設定されません。デザインのアクセントになるルーフレールが欲しいという場合はGグレード以上を選択する必要があります。

BLACK Editionはスエード調の撥水シート生地や本革巻ステアリングホイール、運転席パワーシートや運転席／助手席シートヒーターも標準で装着されますが、MグレードやGグレードには装備されません。またMグレードはエアコンがマニュアル（GとBLACK Editionはフルオートエアコン）でキーレスオペレーションも装備されないので装備は少し簡素なので注意が必要です。

車輛価格はMグレードが2,306,700円～で、Gグレードが2,470,600円～、そしてBLACK Editionが2,604,800円です。コストパフォーマンスを考えるとGグレード以上がねらい目といえるでしょう。