RVRBLACK Editionの特徴

三菱のコンパクトSUVであるRVRは三菱のSUVラインナップにおけるエントリーモデルです。現行モデルは2010年登場なのですでに13年経過しているロングセラーモデルです。しかし、2019年にビッグマイナーチェンジを実施しておりエクステリアなどには大幅に手がいれられており、大きくイメージチェンジしています。

また、マイナーチェンジの際に衝突軽減ブレーキや車線逸脱警報システム、誤発進抑制機能などをワンパッケージにした運転支援システム「e-アシスト」も標準装備するなどして安全装備なども最新スペックを搭載し、機能的にもライバルに決して劣っていません。

グレード構成はベーシックグレードの「M」、上級グレードの「G」、さらに内外装にブラックを使用してデザイン性を高めた「BLACK Edition」の3種類が設定されており、その中でもBLACK Editionは装備なども充実したRVRの中でも高級グレードという位置づけです。

全幅1,810㎜で全長は4,365㎜とRVRはSUVとしてはコンパクトなサイズながら、いわゆるクーペSUV的なものではなく、堂々とした存在感のあるデザインが特徴です。ブラック塗装の18インチアルミホイールも標準装備でワイド感が強くオフロード車らしい力強いフォルムが大きな魅力となっています。

BLACK Editionはその名の通りブラックのフロントグリルやベルトラインモールなどエクステリアにも黒が効果的に使われています。また、ルーフレールが標準で装備されていることや、他のグレードには設定されていないパノラマガラスルーフ（LEDイルミネーション、UVカット機能付き）がオプション設定されているという点も他のグレードとの大きな違いです。

他にはブラックマイカ仕様のLEDターンランプ付電動格納式リモコンドアミラーなどもBLACK Editionならではの装備となっています。

インテリアはブラックで統一された比較的シンプルなデザインです。BLACK Edition だけのアイテムとしてはレッドステッチが施された本革巻のステアリングとシフトノブが装備されています。また、レッドステッチ付き合成皮革ニーパッドやアルミペダル（アクセル／ブレーキ）なども装備されており、オフロードでの操作性を高めているほかインテリアの良いアクセントにもなっています。

インパネ回りはセンターパネルがピアノブラック仕様でエアコンダイヤルがシルバー、質感は悪くありませんが、デザインに関してはあまり高級感は感じられません。

車内のスペースはコンパクトSUVとしては十分ですが決して広くはありません。特に後席は少し狭めでファミリーカーとして使いたいと検討されているであれば、一度試乗などをして家族を乗せて感想を聞いてみたほうがいいかもしれません。ただし、ワイドボディのため室内幅は広く、足元も窮屈ではないので大人でも十分座ることは可能です。

シート地はスエード調の合成皮革（他のグレードはファブリック）で見た目がゴージャスです。また、BLACK Editionだけの機能として運転席パワーシートや運転席助手席シートヒーターも搭載されているうえ、撥水機能も付いているのでアウトドアユースでも安心です。

エアコンはフルオートエアコンで寒冷地仕様（寒冷地仕様ラジエータークーラント、ヒーテッドドアミラー、リヤヒーターダクト）も標準となっています。ヘッドライトやリヤコンビネーションランプはBLACK Edition だけでなく全車LEDで、LEDフォグランプも装備標準装備となっています。

そのほかオフロードに強い三菱のSUVらしく、アクティブスタビリティコントロール（ASC）やヒルスタートアシスト（HAS）といった走破性を向上させてくれる機能も標準搭載となっています。

メーカーオプション（BLACK Editionは220,000円）のスマホ連携ナビは、8インチサイズでApple CarPlayやAndroid Autoにも対応となっており、安全装備としては、運転支援機能三菱e-Assistを標準搭載しており、衝突被害軽減ブレーキシステム［FCM］と車線逸脱警報システム［LDW］、オートマチックハイビーム［AHB］や誤発進抑制機能（前進時）がセットで搭載されています。

パワーユニットは1.8Lガソリンエンジンのみで、BLACK Editionも他のグレードも同じです。駆動方式はFFと4WDが設定されています。エンジンのスペックは最高出力102kW（139PS）／最大トルク172 N･m（17.5kgf･m）で、特別パワフルではありませんが扱いやすく加速性能なども十分。街中から高速道路を使ったロングドライブまで不満なくこなしてくれるでしょう。

4WDグレードでは路面状況に合わせて最適な操縦安定性と走破性を実現する電子制御4WD機能も備えているので、アウトドアでは頼りになる走破性能を発揮してくれるはずです。WLTCモード燃費は2WDが15.0㎞/Lで4WDが14.4㎞/L。1.8Lガソリンエンジンとしては妥当な燃費性能といえるでしょう。

BLACK EditionはRVRの最上級グレードだけあって、車両価格は2WDが2,604,800円、4WDが2,832,500円と決して安くありません。しかし、RVRはコンパクトSUVながら優れた走破性とクールかつワイルドなエクステリアを持っており、BLACK Editionの充実した装備内容を考えるとコストパフォーマンスは決して悪くはないでしょう。

それにBLACK Editionだけのブラックの大径アルミホイールやブラックのフロントグリル、シートヒーターと電動調整機能を持つスエード調のシートなどといった装備はGグレードとの価格差以上の価値があるものです。手に入れれば価格以上の満足感を得られることは間違いないでしょう。