CX-60XD L Packageの特徴

CX-60はグレードの数が多く、パワーユニットの種類だけでも大きく4種類あります。その中でXD L PackageはSKYACTIV-D 3.3L 直列6気筒ディーゼルターボエンジン搭載モデルXDの上級グレードとなっています。

ディーゼルエンジン搭載グレードには「XD」と「XD S Package」。そして「XD L Package」と「XD Exclusive Mode」の4グレードがありますが、ディーゼルターボエンジン車のベーシックグレードのXDに各種装備を加えたパッケージが「Sパッケージ」と「Lパッケージ」で、「Lパッケージ」は一部本革のレザーシートや大径ホイールなどが装着された、XDの中でも上級グレードというポジションです。

「XD L Package」の価格は2WDが4,433004,000円で4WDが4,658229,500円。これはディーゼルターボのエントリーグレードのXDに比べると100～12020万円ほど高額な設定です。

CX-60はエアロタイプなどの設定はなく、「XD L Package」もエクステリアはベーシックグレードのXDと大きく変わりません。

FRプラットフォームらしいロングノーズ・ショートデッキのスポーツカー的なフォルムを持つ、堂々としたスタイリングの大型クロスオーバーSUVで、CXシリーズの中でも特に高級感が高いことが大きな特徴となっています。

L Packageならではのエクステリアの特徴としては、ピアノブラック仕上げの縦フィン形状のグリルや、グロスブラックのサイドウィンドーのピラーガーニッシュ、そして20インチのアルミホイール（S Packageは18インチ）が装着されているということでしょう。

L Packageはインテリアが豪華な点も大きな特徴です。内装色はインパネのセンター材にチタン調のパイピングを施して、ブラックの少し粗目のシュリンク調のシボの巻き物で質感に変化を持たせたブラックインテリアと、自然な温かみを感じるグレージュインテリアの2種から選部ことが可能です。

そしてL Packageはシートも上質なレザーで、インパネデコレーションパネルやドアトリム、センターアクセントにまで合成皮革が使用されるなど非常に上質な仕立てとなっています。

またシートの機能としては運転席が10wayパワーシートでドライビングメモリー機能付きとなり、シートヒーターももちろん標準装備です。さらに助手席も8wayのパワーシートでリアシートにもシートヒーターが装備されます。これらはS Packageではオプションでも装着ができません。

他にはフロントウインドウに情報を表示するアクティブドライビングディスプレイ（ヘッドアップディスプレイ）や、12.3インチフル液晶メーター、12.3インチセンターディスプレイも標準装備となるなどゴージャスな仕様となっています。

CX-60は縦置きエンジンのFRプラットフォームを採用していますが駆動方式はFRの2WDと4WDが選べます。4WDは後輪駆動ベースのi-ACTIV AWDで、電子制御多板クラッチ式により高いトラクション性能と理想的なハンドリング特性を両立しています。

安全装備も充実しており、AT誤発信抑制機能、スマートブレーキサポート、マツダレーダークルーズコントロール、車線逸脱警報システム、後側方接近車検知、衝突二次被害軽減、ダイナミックスタビリティコントロールシステム、などは全グレードに標準装備です。

XD L Packageではさらに、アダプティブLEDヘッドライトや、シースルービュー機能付きの360度ビューモニター、レーンキープアシストシステム、緊急時車線維持支援、降車支援機能、右直事故回避アシスト機能＋交差点事故回避アシスト機能付スマートブレーキサポート、前側方接近車両検知、クルージング&トラフィックサポート、ドライバー異常時対応システム、ドライバーモニタリングなどが標準で装備されています。

他には、ハンズフリー機能付パワーリフトゲートや、4:2:4分割可倒式リアシート&リモコンレバー。さらに、タイプC USB端子×4＋HDMI端子なども標準装備として搭載されています。このように装備内容は大変充実したものとなっています。

同じXDでも、L Packageとワンランク下のS Packageでは、価格はL Package が423,500円高い設定ですが、安全装備や快適装備類が格段に充実しているので、価格差以上に高い満足度が得られるはずです。

XD L Packageを含めCX-60のXDグレードにはすべて3.3L直列6気筒ディーゼルターボエンジンが搭載されています。パワーは170kW（231PS）/4,000~4,200rpmでトルクは500N･m（51.0 kgf･m）/1,500~3,000rpmです。

大排気量のディーゼルターボだけあって、パワーもトルクもかなりの数値です。特にトルクは500N･mで、ガソリンエンジンであれば5Lクラスに匹敵するほどの力を発揮してくれます。直列6気筒ならではのスムーズな回転と豊かな低速トルクは、高速道路でも起伏のワインディングでもパワフルな走りが味あわせてくれるはずです。

WLTCモード燃費は19.8㎞/L。3.3Lという大排気量ディーゼルでこの数値はかなりのもの。パワフルな走りと低燃費を見事に両立しています。CX-60にはほかにもパワーユニットがありますが、この3.3Lディーゼルターボはガソリンハイブリッドに次ぐ低燃費性能を発揮し経済性にも優れています。

燃料もガソリンよりも安い軽油ですので、ランニングコストも低く抑えることができるでしょう。

4種類のパワーユニットを設定し豊富なグレードを用意するCX-60ですが、CX-60らしい高級感と、経済性の高さを両立させたXD L Packageは、特に注目すべきグレードといえるでしょう。価格は400万円オーバーと決して安くはありませんが、装備内容や高級SUVらしいデザイン、インテリアの豪華さを考えればむしろお買い得といってもいいでしょう。

また、ディーゼルエンジンとはいえ、今や少一部高級車やスポーツカーでしか味わえないFRプラットフォームの直列6気筒エンジンの走りが味わえるという点でも、XD L Packageはとても魅力的ではないでしょうか。CX-60の中でも狙うべき一台としてXD L Packageはおすすめです。