2022年新型クラウン クロスオーバークロスオーバーGの特徴

2022年7月にフルモデルチェンジが実施され、今までのセダン1タイプから、セダンほかSUVなど4タイプの異なるモデルへとバリエーション展開を図ることが発表された新型クラウン。その中でも先陣を切って発売されたのが「クラウンCROSSOVER（クロスオーバー）」です。

伝統的なFR駆動のセダンではなくFFベースのクロスオーバー（SUV）タイプへと大きく変貌を遂げたクラウンクロスオーバーですが、そのグレード構成は大きく分けると「RS」、「G」、「X」の3タイプとなっています。その中でミドルグレードに位置するのがGグレード。さらにこのGグレードには「G”Advanced”」、「G”Leather Package”」と「G”Advanced·Leather Package”」といった3つのバリエーションが用意されています。

クラウンクロスオーバーの中でもこの標準的なGグレードは特に人気の高いグレードですが、他のグレードとはどのような差があるのでしょうか。詳しくチェックしてみました。

クラウンクロスオーバーが従来のクラウンと大きく違っている点はその個性的なエクステリアデザインです。クロスオーバーという名の通りSUV的な大径タイヤと高めの車高の組み合わせで2ボックスのワゴン的なフォルムではなくスタイリッシュなクーペライクシルエットを持っているのが特徴となっています。

スポーティでクールなフォルムながら力強さを感じさせるリフトアップスタイルで、流麗かつダイナミック。従来のクラウンとは全く異なるデザインとなっています。外観上で他のグレート差別化されているポイントはあまり多くはなく左右で一直線につながったヘッドランプやテールランプ、複雑な面構成で抑揚を表現したサイドシルエットなどもほぼ共通です。

Gグレードの違いとしてはヘッドライトがBi-Beam LED ヘッドランプ＋ LED クリアランスランプ（センターランプ点灯機能＆おむかえ照明機能付）/LED デイライト（センターランプ点灯機能付）＋ LED フロントターンランプとなっていることです。RSグレードやG“Advanced-Leather Package”ではさらにスタイリッシュで機能的な4 眼 LED ヘッドランプ＋ LED クリアランスランプ（センターランプ点灯機能＆おむかえ照明機能付）/LEDデイライト（センターランプ点灯機能付）＋ LED フロントターンランプ＋ヘッドランプクリーナーとなっています。

その他、グリルシャッターが装備されていることや、車名エンブレムがクロームメッキになっており、ホイールが19インチの切削光輝＋ブラック塗装のアルミホイールとなっているのがGグレードの特徴となっています。

インテリアもクラウンクロスオーバーGは非常にモダンです。ごてごてと過剰な装飾を施すことなくシンプルで視認性のよいスマートなデザインが採用されています。ディスプレイや操作スイッチは水平方向に集約しており直感的に操作が可能でとても機能的なレイアウトとなっていますし、包み込まれるインテリアの造形もとても上質で高級感があります。

インテリアの仕様に関してはグレードによる差別化はあまりありませんがスタンダードグレードともいうべきGグレードはシート地がブラックの上級ファブリック+合成皮革（上級グレードは本革）仕様となっておりステアリングやシフトノブなどは本革です。また電動ランバーサポート機能を持つ運転席8ウェイパワーシートも装備されています。ただし上級グレードに標準装備のシートヒーターがオプションでも設定されていないのは少し物足りない部分はあります。

Gグレードはクラウンクロスオーバーの中でもスタンダードグレードという位置づけなので装備は他のグレードと比べると比較的シンプルです。とはいえ高級車であるクラウンですので他のクルマに比べれば十分豪華仕様といっていいでしょう。

エアコンは左右独立温度コントロールフルオートエアコン（S-FLOW：前席集中モード付）で、ドライバーを出迎えてくれるイルミネーテッドエントリーシステム（リヤパーソナルランプ＋フロント足元LED照明＋おむかえ照明＋フロントカップホルダーLED照明）もあります。ディスプレイオーディオは12.3インチTFTの大画面で、T-Connect対応かつDCM（専用通信機）も標準で装備されています。

また、ステアリングスイッチや電気式ラゲージ＆フューエルリッドオープナー、さらにキー置き忘れ防止ブザーや置くだけ充電機能なども標準で装備されています。

先進安全装備に関しても抜かりはなく、最新スペックのトヨタの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が標準装備。その装備内容も以下のようにとても充実しています。

• ■プリクラッシュセーフティ歩行者
  （ミリ波レーダー＋単眼カメラ方式）
• ■緊急時操舵支援（アクティブ操舵機能付）＋
  フロントクロストラフィックアラート＋
  レーンチェンジアシスト
• ■レーントレーシングアシスト／レーンディパーチャーアラート＋
  レーンディパーチャーアラート
• ■レーダークルーズコントロール
• ■アダプティブハイビームシステム
• ■ロードサインアシスト
• ■ドライバー異常時対応システム
• ■プロアクティブドライビングアシスト
• ■発進遅れ告知機能
• ■パーキングサポートブレーキ（前後方静止物）

ただし、ブラインドスポットモニターはメーカーパッケージオプション設定となっており、高度運転支援技術「トヨタ チームメイト」はオプションでも対応していないという点は上級グレードと差別化されています。

クラウンクロスオーバーは、従来のクラウンのようなFR駆動ではなく全車FFベースのハイブリッドE-Four（4WD）となっています。Gグレードに搭載されるパワーユニットは2.5Lガソリンエンジン＋モーターのハイブリッドで、エンジンの最高出力は137kW（186PS）、最大トルク221N・m（22.5kgf・m）。これに最高出力88 kWのフロントモーターと同40 kWのリヤモーターを組み合わせてシステム出力は172kW（234PS）となっています。

クラウンクロスオーバーは車体が大きく車重も2tとかなりの巨体ですがこれなら十分な動力性能を発揮してくれるでしょう。また、ハイブリッドだけに燃費性能も高くWLTCモード燃費は22.4㎞/Lと非常に優秀です。

クラウンクロスオーバーGの価格は4,750,000円です。さらにGグレードでも装備が充実したG“Advanced”は5,100,000円で、レザーシート仕様のG“Advanced・Leather Package”となると5,700,000円となっています。クラウンだけに決して安くはありませんが、スタンダードグレードという位置づけのため上級のRSやRS”Advanced”などに比べれば比較的お手頃です。

装備内容もエントリグレードのXグレードに比べると充実していますし、見た目の差はなく先進安全機能や動力性能、燃費などは他のGグレードバリエーションと違いはほとんどありません。クラウンクロスオーバーのグレード選びでコストパフォーマンスの高いグレードが狙うのであれば、おすすめできるグレードといえるのではないでしょうか。是非参考にしてみてください。