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この記事の監修者

飯野 貢司
自動車マーケティング戦略研究員
中古車販売業に、7年携わる。その後、株式会社ガリバーインターナショナル(現:株式会社IDOM)に入社。店長勤務を経て、本社新車事業・法人営業・採用・車両仕入など様々な分野に携わり合計19年間勤務。現在、株式会社ジョイカルジャパンにて、新車業販・直営店業務・オークション売買など、主にクルマのリセールバリューに関わる部分に配属。2024年より沖縄レンタカー事業の兼務を始めた。
軽自動車から、コンパクトカー・ミニバン・SUVに至るまで、最新の『納期』『値引き』情報を基にグレード間の装備差などに注目して、購入しても3年後や5年後に損をしないオススメの購入方法や、車種・グレード・装備といったものを徹底紹介します!lab研究員として、長年の経験から自動車に関する知識やアドバイスも行います。
コンパクトカーとして高い人気を誇るトヨタ「ヤリス」と、SUVテイストを取り入れた派生モデルの「ヤリスクロス」。
どちらも扱いやすいサイズ感と高い燃費性能で注目されていますが、デザインや使い勝手には大きな違いがあります。
とはいえ、2つの違いがわからず「どちらを選ぶべきか迷っている」「自分に合うのはどっち?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、ヤリスとヤリスクロスの違いについて、各車種の特徴や価格、装備、燃費性能を徹底比較します。
ヤリスとヤリスクロスのどちらを選択するか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
- ヤリスはコンパクトで燃費性能に優れており、街乗り中心の方に向いているモデルです。
- ヤリスクロスはSUVらしいデザインと広い荷室で、アウトドアや荷物の多いシーンに強いモデルです。
- どちらも「Toyota Safety Sense」を全車標準装備し、安全性や使い勝手も高水準です。
各車種の特徴

ヤリスとヤリスクロスは、どちらもトヨタの「ヤリス」シリーズとして展開されている車種ですが、コンセプトや使い勝手には違いがあります。
ここでは、各モデルの特徴をそれぞれ詳しく紹介します。
ヤリスの特徴
ヤリスは、トヨタが世界市場を視野に開発したコンパクトカーで、日本では2020年2月に発売されました。
取り回しやすい5ナンバーサイズのボディと、ガソリン車・ハイブリッド車ともに優れた燃費性能を兼ね備えています。
軽快なハンドリングとスムーズな加速性能は、狭い道や交通量の多い街中でも扱いやすく、初めての車としても安心して選べるモデルです。
グレードは「X」「G」「Z」に、特別仕様車の「Z“URBANO”」とサブスクモデルの「U」が設定されています。
ヤリスクロスの特徴
ヤリスクロスは、ヤリスをベースにしたコンパクトクロスオーバーSUVで、2020年8月に発売されました。
ヤリスと同一のTNGA GA‑Bプラットフォームを採用しつつ、ボディサイズや最低地上高を拡大。より力強くアクティブな印象を与えるデザインが特徴的です。
パワートレインはヤリスと共通で、1.5Lのガソリンエンジンに加え、ハイブリッドシステム搭載モデルもラインナップ。
グレードは「X」「G」「Z」「Z “Adventure”」「Z“URBANO”」「GR SPORT」にサブスクモデルの「U」となっています。
駆動方式はガソリン車に2WDと4WD、ハイブリッド車には電動4WDシステム「E-Four」が設定されており、雪道や滑りやすい路面でも安定した走行が可能です。
さらに、広い荷室と多彩なシートアレンジで、日常の使いからレジャーやアウトドアなど、幅広いシーンで活躍する一台として人気を集めています。
なお、ヤリス・ヤリクロスともに2025年2月に一部改良が実施され、さらに特別仕様車「Z“URBANO”」が追加されました。
エクステリア・サイズの比較

次に、各車種のエクステリアデザインの特徴と、サイズの違いについて比較してみましょう。
ヤリスクロスは、ヤリスをベースに開発されたモデルですが、全長・全幅・全高ともにヤリスより一回り大きく、特に全高と最低地上高が大きく異なります。
ヤリスはコンパクトながらもスポーティなデザインが特徴で、都会的で洗練された印象を与えます。
一方のヤリスクロスは、車高が高くボディに厚みがあることで、より力強く存在感のあるスタイルとなっています。
【ヤリスのエクステリア】
- コンパクトで丸い印象
- 低めのフロントマスクとシャープなLEDヘッドランプ
- 空気抵抗を意識した滑らかなルーフライン
- 街中でも目立つボディカラーのバリエーション
ボディサイズ | 全長3,950mm×全幅1,695mm×全高1,495mm(1,515mm) |
タイヤサイズ | 175/70R14、185/60R15、195/50R16 |
ホイールベース | 2,550mm |
最低地上高 | 130〜160mm |
最小回転半径 | 4.8~5.1m |
ボディカラー | 全11色(モノトーン8色・ツートーン3色) |
【ヤリスクロスのエクステリア】
- SUVらしい力強さとスタイリッシュなデザイン
- 立体感のあるフロントフェイスとワイド感を強調したグリルデザイン
- 大径タイヤとブラック樹脂製フェンダーによるタフな印象
- アウトドアにも映える落ち着いたボディカラー
ボディサイズ | 全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,580mm〜1,590mm |
タイヤサイズ | 205/65R16、215/50R18 |
ホイールベース | 2,560mm |
最低地上高 | 160〜170mm |
最小回転半径 | 5.3m |
ボディカラー | 全11色(モノトーン7色・ツートーン4色) |
インテリア・室内空間の比較

次に、インテリアと室内空間を比較していきます。各車種の室内寸法は以下のとおりです。
ヤリス | 室内長1,845mm×室内幅1,430mm×室内高1,190mm |
ヤリスクロス | 室内長1,845mm×室内幅1,430mm×室内高1,205mm |
上記の表のとおり、ヤリスとヤリスクロスは室内長1,845mm・室内幅1,430mmと、基本的なキャビンの広さに大きな差はありません。
室内高のみヤリスクロスの方がやや高く、少しゆとりを感じられます。
ヤリスの運転席周りは、視線移動を最小限に抑えるよう配慮されたコックピット設計。ステアリングやシフトレバー、メーター類が自然な位置に配置されています。
ヤリスクロスも視線移動が少ない設計で、さらに前方視界が広く開放感のある室内空間です。
センターコンソールやスイッチ類は縦に整理されており、直感的な操作性を重視したデザインも特徴です。
「Z」「Z“Adventure”」の上位グレードでは、前席シートヒーターやステアリングヒーターなどの快適装備が搭載されており、寒冷地や長距離運転でも安心して使えます。
内装の質感は、ヤリスが実用性重視のシンプルな仕上がりで、ヤリスクロスは本革巻きステアリングやピアノブラック加飾など、高級感のある仕上がりとなっています。
収納スペースの比較
次に、収納スペースを比較していきます。ヤリスとヤリスクロスの荷室寸法は以下のとおりです。
ヤリス | 荷室幅1,000mm×荷室長630mm×荷室高692mm〜800mm(デッキボード上段時・下段時) |
ヤリスクロス | 荷室幅1,400mm×荷室長820mm×荷室高732mm〜850mm(デッキボード上段時・下段時) |
ヤリスは、コンパクトカーとしては標準的な収納力を備えており、リアシートを6:4で分割して倒すことができます。
Zグレード(2WD)には、荷室の床面高さを2段階に調整できる「アジャスタブルデッキボード」が装備されており、荷物の形状や量に応じて使い分けできます。
一方、コンパクトSUVのヤリスクロスは、ヤリスより広めの荷室スペースを確保しています。
リアシートは以下の内容が標準装備となっており、どちらも長尺物を載せたいときにも柔軟に対応できます。
- Z、G、GR SPORT・Z“Adventure→4:2:4分割可倒式リヤシート
- X、U→6:4分割可倒式リヤシート
また、Zグレード以上には荷室の床面を2段階に調整できるデッキボードや、荷物を効率的に収納できるサブトランクスペースも用意されています。
どちらも日常の使いやすさを重視した収納設計ですが、ヤリスクロスは上下・左右のスペースを効率的に使い分けられるため、より多目的な使い方に対応できる柔軟性があります。
主要性能・装備の比較

ヤリスとヤリスクロスは、同じプラットフォームとパワートレインを採用していることから、基本的な走行性能は共通しています。
両車ともに1.5Lのガソリンエンジンと、1.5L+モーターのハイブリッドシステムを採用。さらに、どちらのモデルも2WDと4WD、およびE-Fourを選択可能です。
ヤリスは車両重量が軽く、街中での取り回しの良さとキビキビとしたハンドリングが特長です。
一方のヤリスクロスは、車高が高く視界も広いため安心感を得やすい設計です。SUVならではの悪路への強さや走破性の高さも魅力の一つです。
安全性能としては、どちらのモデルにもトヨタの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が共通で搭載されています。おもな機能は次のとおりです。
- プリクラッシュセーフティ
- レーントレーシングアシスト
- レーンディパーチャーアラート
- レーダークルーズコントロール
- アダプティブハイビームシステム/オートマチックハイビーム
- ロードサインアシスト
これらの機能は全グレードに標準装備されているため、価格帯に関係なく高水準の安全性を確保できるのも両モデルの魅力といえます。
燃費の比較
次に、ヤリスとヤリスクロスの燃費を比較していきます。それぞれの燃費性能は以下の表のとおりです。
【ヤリス】
グレード | 駆動方式 | 燃費km/L (WLTCモード) |
---|---|---|
Z“URBANO”(ハイブリッド) | 2WD・1.5L | 32.6km/L |
E-Four・1.5L | 29.0km/L | |
Z“URBANO”(ガソリン) | 2WD・1.5L・CVT | 20.7km/L |
4WD・1.5L・CVT | 18.5km/L | |
Z(ハイブリッド) | 2WD・1.5L | 35.4km/L |
E-Four・1.5L | 30.2km/L | |
Z(ガソリン) | 2WD・1.5L・6MT | 19.0km/L |
2WD・1.5L・CVT | 21.3km/L | |
4WD・1.5L・CVT | 19.1km/L | |
G(ハイブリッド) | 2WD・1.5L | 35.8km/L |
E-Four・1.5L | 30.2km/L | |
G(ガソリン) | 2WD・1.0L・CVT | 20.2km/L |
2WD・1.5L・CVT | 21.0km/L | |
2WD・1.5L・6MT | 19.0km/L | |
4WD・1.5L・CVT | 19.0km/L | |
X(ハイブリッド) | 2WD・1.5L | 36.0km/L |
E-Four・1.5L | 30.2km/L | |
X(ガソリン) | 2WD・1.0L・CVT | 20.2km/L |
2WD・1.5L・CVT | 21.3km/L | |
2WD・1.5L・6MT | 19.0km/L | |
4WD・1.5L・CVT | 19.1km/L |
参考:ヤリス
【ヤリスクロス】
グレード | 駆動方式 | 燃費km/L (WLTCモード) |
---|---|---|
Z“URBANO” (ハイブリッド) | 2WD | 27.8km/L |
E-Four | 26.0km/L | |
Z“URBANO” (ガソリン) | 2WD | 18.3km/L |
4WD | 17.1km/L | |
Z “Adventure” (ハイブリッド) | 2WD | 27.8km/L |
E-Four | 26.0km/L | |
Z “Adventure” (ガソリン) | 2WD | 18.3km/L |
4WD | 17.1km/L | |
Z (ハイブリッド) | 2WD | 27.8km/L |
E-Four | 26.0km/L | |
Z (ガソリン) | 2WD | 18.3km/L |
4WD | 17.1km/L | |
G (ハイブリッド) | 2WD | 30.2km/L |
E-Four | 28.1km/L | |
G (ガソリン) | 2WD | 19.4km/L |
4WD | 18.1km/L | |
X (ハイブリッド) | 2WD | 30.8km/L |
E-Four | 28.7km/L | |
X (ガソリン) | 2WD | 19.8km/L |
4WD | 18.4km/L | |
GR SPORT (ハイブリッド) | 2WD | 25.0km/L |
GR SPORT (ガソリン) | 2WD | 17.6km/L |
参考:ヤリス クロス
※サブスクモデル「U」を除く
ヤリスは、ハイブリッド車で最大36.0km/Lという非常に優れた燃費性能で、コンパクトカーならではの軽量な車体と効率的なパワートレインの組み合わせが際立ちます。
とくに2WDのハイブリッドモデルは、日常での送り迎えや通勤でも燃費の良さを実感しやすい仕様といえるでしょう。
一方のヤリスクロスは、SUVとしては高水準な燃費を実現しており、ハイブリッド車で最大30.8km/L(Xグレード・2WD)です。
ヤリスに比べてボディサイズが大きく車重も重いため燃費性能ではやや劣りますが、「視界の良さ」や「使い勝手の良さ」といった点で実用性が高く、トータルバランスに優れたモデルとなっています。
価格比較
次に、価格を比較していきます。以下がヤリスとヤリスクロスのグレードごとの車両本体価格です。
【ヤリス】
グレード | 駆動方式 | メーカー小売希望価格 |
---|---|---|
Z“URBANO” (ハイブリッド) | 2WD・1.5L | 2,689,500円 |
E-Four・1.5L | 2,887,500円 | |
Z“URBANO” (ガソリン) | 2WD・1.5L・CVT | 2,347,400円 |
4WD・1.5L・CVT | 2,545,400円 | |
Z(ハイブリッド) | 2WD・1.5L | 2,579,500円 |
E-Four・1.5L | 2,777,500円 | |
Z(ガソリン) | 2WD・1.5L・6MT | 2,134,000円 |
2WD・1.5L・CVT | 2,237,400円 | |
4WD・1.5L・CVT | 2,435,400円 | |
G(ハイブリッド) | 2WD・1.5L | 2,321,000円 |
E-Four・1.5L | 2,528,900円 | |
G(ガソリン) | 2WD・1.0L・CVT | 1,820,500円 |
2WD・1.5L・CVT | 1,974,500円 | |
2WD・1.5L・6MT | 1,898,600円 | |
4WD・1.5L・CVT | 2,172,500円 | |
X(ハイブリッド) | 2WD・1.5L | 2,200,000円 |
E-Four・1.5L | 2,407,900円 | |
X(ガソリン) | 2WD・1.5L・6MT | 1,699,500円 |
2WD・1.0L・CVT | 1,657,700円 | |
4WD・1.5L・CVT | 2,008,600円 | |
4WD・1.5L・CVT | 1,811,700円 |
参考:ヤリス
【ヤリスクロス】
グレード | 駆動方式 | メーカー小売希望価格 |
---|---|---|
Z“URBANO” (ハイブリッド) | 2WD | 2,997,500円 |
E-Four | 3,228,500円 | |
Z“URBANO” (ガソリン) | 2WD | 2,623,500円 |
4WD | 2,854,500円 | |
Z “Adventure” (ハイブリッド) | 2WD | 3,003,000円 |
E-Four | 3,234,000円 | |
Z “Adventure” (ガソリン) | 2WD | 2,629,000円 |
4WD | 2,860,000円 | |
Z (ハイブリッド) | 2WD | 2,887,500円 |
E-Four | 3,118,500円 | |
Z (ガソリン) | 2WD | 2,513,500円 |
4WD | 2,744,500円 | |
G (ハイブリッド) | 2WD | 2,546,500円 |
E-Four | 2,777,500円 | |
G (ガソリン) | 2WD | 2,172,500円 |
4WD | 2,403,500円 | |
X (ハイブリッド) | 2WD | 2,433,200円 |
E-Four | 2,664,200円 | |
X (ガソリン) | 2WD | 2,046,000円 |
4WD | 2,277,000円 | |
GR SPORT (ハイブリッド) | 2WD | 3,031,600円 |
GR SPORT (ガソリン) | 2WD | 2,648,800円 |
参考:ヤリス クロス
※サブスクモデル「U」を除く
上記の表のとおり、ヤリスは1,600,000円台から購入可能で、コストパフォーマンスの高いモデルです。
一方、ヤリスクロスは全体的に価格帯が上がりますが、SUVとしての機能性や装備の充実度を考慮すると納得感のある設定といえるでしょう。
グレードや駆動方式によって価格は大きく異なりますが、ハイブリッドモデルではヤリスが約220万円から、ヤリスクロスは約240万円台からとなっています。
ヤリスが向いている人・ヤリスクロスが向いている人

ここまで紹介してきた内容から、ヤリスが向いている人・ヤリスクロスが向いている人を以下にまとめました。
どちらのほうがご自身に当てはまるかチェックしてみてください。
【ヤリスが向いている人】
- 燃費性能が良いコンパクトカーを探している人
- 価格を抑えつつ安全装備が充実した車がほしい人
- 街中での運転や駐車が多い人
- 運転しやすさとコストのバランスを重視したい人
【ヤリスクロスが向いている人】
- SUVらしいデザインが好みの人
- 荷物を多く積む機会がある人
- 日常・レジャー用途の両方に使いたい人
- アウトドアや旅行に出かけることが多い人
- 快適装備や高級感のある内装を求める人
まとめ

ヤリスとヤリスクロスは、同じプラットフォームをベースにしながらも、それぞれ異なる個性を持つコンパクトカーです。
ヤリスは軽量で取り回しがしやすく、街中をスムーズに移動したい人にぴったりのモデル。
一方、ヤリスクロスは高めのアイポイントや広い荷室、SUVらしい安定感を備えており、日常の使いやすさに加えてアウトドアや遠出にも対応できる柔軟さが魅力です。
どちらにもトヨタの先進安全装備が標準で搭載されており、価格帯や燃費、装備内容も含めて、ライフスタイルに合わせて選べるようになっています。
ヤリスとヤリスクロスの特徴や性能を踏まえて、どちらがご自身に合っているのかを検討してみてください。
この記事の執筆者

ちか
ライター
「日常使いは軽だけどクラシックカー好き。 近隣県までドライブ&ご当地グルメを堪能するのが休日の楽しみです!」
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