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- ヤリスとアクアを徹底比較!
この記事の監修者

飯野 貢司
自動車マーケティング戦略研究員
この記事のポイント
- どちらもコンパクトカーとして人気があり、燃費と走行性能に優れています。
- ヤリスにはガソリン車とハイブリッドモデル車があり、アクアはハイブリッド専用車です。
- ハイブリッド車の価格帯はどちらも変わらないため、他の要素も含めて総合的に検討しましょう。
トヨタの「ヤリス」と「アクア」は、どちらもコンパクトカーとして人気の高いモデルです。
どちらも優れた燃費性能と走行性能をもつ車ですが、似ている部分も多いだけに選び方に悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ヤリスとアクアの内外装や装備、燃費、価格など、さまざまな角度から徹底比較します。
「自分にはどちらの車が合っているのか?」を知りたい方は、ぜひチェックしてみてくださいね!
各車種の特徴
最初に、ヤリスとアクアの特徴をみていきましょう。
ヤリスの特徴
ヤリスはコンパクトながら力強い走りが魅力のモデルです。
ガソリン車とハイブリッド車の両方用意されており、軽量ボディと高い走行性能で街乗りにも最適です。
ハイブリッドモデルは特に燃費性能に優れており、普段使いはもちろん、長距離ドライブが多い方にもおすすめです。
また、ヤリスは2024年1月に一部改良が行われ、ラジエーターグリルのデザインが変更されたほか、レーダークルーズコントロールやバックガイドモニターが標準装備されました。(グレードにより異なる)
ヤリスのグレードは、「Z」「G」「X」のほか、特別仕様車のZ“URBANO”と、KINTO専用仕様車の「U」が設定されています。
自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
ハッチバックを中心に、ヤリスセダンなども海外では販売されています。
アクアの特徴
「ハイブリッド世界トップレベル」を誇るアクアは、ハイブリッド専用車ならではの優れた燃費性能と、快適な乗り心地が魅力のコンパクトカーです。
トヨタの最新ハイブリッドシステムを搭載し、市街地でもスムーズで静かな走りを楽しめます。
2021年に初代アクアからフルモデルチェンジが行われ、燃費性能を約20%も向上。環境性能をますます高めています。
また、2024年にも一部改良が行われ、特別仕様車Z“Raffine*(ラフィネ)”が設定されました。
アクアのグレードには「Z」「G」「X」と、特別仕様車Z“Raffine*(ラフィネ)”、スポーティモデルの「GRSPORT」があります。
自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
ヴィッツと併売されていた時期がありましたが、HYBRID専用・AT限定という点で明確に異なる立ち位置の車種です。
エクステリア・サイズの比較
次に、エクステリア・サイズを比較していきましょう。基本的なボディデザインは両車種とも似ていますが、細かくみると異なる部分が多くあります。
ヤリスは、鋭角なヘッドランプや引き締まったグリル周りの造形が、スポーティーでアクティブな印象を与えます。
一方、アクアは丸みがありつつも前後に伸びるような、流れのあるサイドデザインが特徴で、シンプルながらもスタイリッシュな印象です。
また、リヤはヤリスの方が若干どっしりとした印象で、左右のテールランプが繋がった立体的なデザインとなっています。
アクアは高い位置にテールランプを配置し、シンプルにまとまっています。
最小回転半径にも大きな差はなく、どちらも取り回しがスムーズなため、細い道路や駐車場でもスムーズに取り回しが可能です。
以下に、ヤリスとアクア、それぞれのエクステリアの印象とボディサイズをまとめました。
自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
アクアは全長がやや長く、ヴィッツの「兄貴分」とされることもあり、サイズにおいてわずかな差異があります。
【ヤリスのエクステリア】

- 力強さと低重心によるスポーティな印象
- 走り出すのが待ちきれないような前傾姿勢
- 大きなフロントグリルとシャープなヘッドランプ
- 3灯式フルLEDヘッドランプ+LEDターンランプ+LEDクリアランスランプ
ボディサイズ | 全長3,950mm×全幅1,695mm×全高1,495mm〜1,510mm |
---|---|
タイヤサイズ | 185/60R15タイヤ |
最小回転半径 | 4.8~5.1m |
ボディカラー | 全11色 |
【アクアのエクステリア】

- 初代モデルのイメージをさらに洗練させたプロポーション
- 現代的で街乗りに最適な親しみやすいデザイン
- 5ナンバーサイズでありながらワイドスタンスを表現
- Bi-Beam LEDヘッドランプ+LEDターンランプ+LEDクリアランスランプ
ボディサイズ | 全長4,050mm×全幅1,695mm×全高1,455mm |
---|---|
タイヤサイズ | 185/65R15 |
最小回転半径 | 5.2m |
ボディカラー | 全13色 |
インテリア・室内空間の比較

次に、インテリアと室内空間を比較していきましょう。以下の表に、ヤリスとアクアの室内寸法をまとめました。
ヤリス | 室内長1,845mm×室内幅1,430mm×室内高1,190mm |
---|---|
アクア | 室内長1,830mm×室内幅1,425mm×室内高1,190mm |
上記のとおり、室内寸法はほぼ同等で、広さに大きな差はありません。強いていえば、ヤリスの方が室内長と室内幅がわずかに長くなっています。
どちらもコンパクトカーの中では広々とした室内空間で、大人2人が乗っても左右の窮屈さを感じることはない広さが確保されています。
自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
ヤリスは走行性能を意識した車種で、インテリアの設計にもその傾向が見られます。
収納スペースの比較

ヤリスとアクア、どちらも広いラゲージスペースを確保していますが、アクアの方がやや広めに設計されています。
それぞれのラゲージスペースのサイズは以下のとおりです。
ヤリス:荷室長630mm×荷室幅×1,000mm×荷室高692〜830mm
アクア:荷室長656mm×荷室幅×1,153mm×荷室高824mm
(どちらも5名乗車時)
また、アクアは荷物を出し入れしやすいようにバックドアの開口部を広げており、リヤシートを前に倒すと長さのある荷物も収納可能です。
一方、ヤリスにもアクアと同じ6:4分割可倒式リヤシートが採用されており、Z(2WD)には二段階に調節できるアジャスタブルデッキボードが標準装備されています。
ヤリスもアクアも収納ボックスやトレイ、カップホルダーなどの収納機能が豊富で、小物を整理しやすく、日常の使い勝手に優れています。
ただ、全体的な収納スペースはアクアの方が充実している印象で、荷物の積載や収納の利便性はアクアの方に軍配が上がります。
自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
ヤリスも日常使いに対応する収納力を確保しており、用途に応じた使い分けが想定されます。
主要性能・装備の比較
ヤリスとアクアには、トヨタの「TNGA(GA-B)」と呼ばれる新世代プラットフォームが採用されています。
TNGAはボディ剛性が高い構造のため、走行性能や乗り心地、衝突安全性を確保できるという大きな魅力があります。さらに、ボディを軽量化を実現することで、燃費性能の向上にも繋がっています。
パワーユニットは、ヤリスには1.0Lと1.5Lのガソリンエンジン、ハイブリッドモデルが用意されており、アクアは1.5Lのハイブリッドのみとなっています。
安全装備に関しては、どちらもトヨタの先進安全技術「Toyota Safety Sense」を標準装備しており、プリクラッシュセーフティやオートマチックハイビームなどが搭載されています。
また、ヤリスには8インチのディスプレイオーディオが搭載されており、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応しているほか、スマートエントリー&スタートシステムが装備されています。
アクアも同様にApple CarPlayやAndroid Autoに対応しており、見やすく操作性に優れた10.5インチの大型ディスプレイオーディオが装備されています。(グレードにより異なる)
自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
また、WRC(世界ラリー選手権)参戦を前提に、GRMNヤリス(ホモロゲーションモデル)を500台限定で2022年1月に発売。価格は731.7万〜846.7万円で、即完売しました。ラリージャパンは2022年以降、愛知県・岐阜県で開催されています。
アクアは1,500cc HYBRID専用のオートマ限定車で、トヨタのハイブリッド技術を軸にした設計となっています。
燃費の比較

次に、燃費性能を比較していきます。ヤリスとアクアはどちらも燃費性能に優れており、どちらもトヨタ車でトップクラスの低燃費となっています。
それぞれの燃費を以下の表にまとめました。
【ヤリスの燃費】
ヤリスは、ハイブリッド車とガソリン車の2つに分けて表をまとめています。
【ハイブリッド車】
グレード | 駆動方式 | 燃費km/L (WLTCモード) |
---|---|---|
Z | 2WD | 35.4km/L |
Z | E-Four | 30.2km/L |
G | 2WD | 35.8km/L |
G | E-Four | 30.2km/L |
X | 2WD | 36.0km/L |
X | E-Four | 30.2km/L |
【ガソリン車】
グレード | 駆動方式 | 燃費km/L (WLTCモード) |
---|---|---|
Z | 1.5L・CVT・2WD | 21.3km/L |
Z | 1.5L・CVT・2WD | 19.1km/L |
Z | 1.5L・6MT・2WD | 19.0km/L |
G | 1.5L・CVT・2WD | 21.0km/L |
G | 1.5L・CVT・4WD | 19.0km/L |
G | 1.5L・6MT・2WD | 19.0km/L |
G | 1.0L・CVT・2WD | 20.2km/L |
X | 1.5L・CVT・2WD | 21.3km/L |
X | 1.5L・CVT・4WD | 19.1km/L |
X | 1.5L・6MT・2WD | 19.0km/L |
X | 1.0L・6MT・2WD | 20.2km/L |
【アクアの燃費】
グレード | 駆動方式 | 燃費km/L (WLTCモード) |
---|---|---|
Z | 2WD | 33.6km/L |
E-Four | 30.0km/L | |
G | 2WD | 33.6km/L |
E-Four | 30.0km/L | |
X | 2WD | 34.6km/L |
E-Four | 30.0km/L | |
GR SPORT | 2WD | 29.3km/L |
アクアにはガソリン車がないため、ハイブリッド車のみの比較となりますが、上記から分かる通り、ヤリスのハイブリッドZグレードはアクアを上回る燃費性能を備えています。
とはいえ、どちらも高レベルの燃費性能には変わりないので、維持費の負担は少なく済みます。
自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
アクアも同様にハイブリッド専用モデルとして高い燃費性能を持ちますが、詳細な数値はグレードによって異なります。いずれも燃費面で優れた性能を持っています。
価格の比較
次に、ヤリスとアクアの価格を比較していきます。こちらも、それぞれ表にまとめてみました。
【ヤリスの価格】
ヤリスはハイブリッド車とガソリン車でそれぞれ価格が細かく設定されているため、2つに分けて表をまとめています。
【ハイブリッド車】
グレード | メーカー小売希望価格 |
---|---|
Z(2WD) | 2,579,500円 |
Z(E-Four) | 2,777,500円 |
G(2WD) | 2,321,000円 |
G(E-Four) | 2,528,900円 |
X(2WD) | 2,200,000円 |
X(E-Four) | 2,407,900円 |
【ガソリン車】
グレード | メーカー小売希望価格 |
---|---|
Z(1.5L・CVT・2WD) | 2,237,400円 |
Z(1.5L・CVT・4WD) | 2,435,400円 |
Z(1.5L・6MT・2WD) | 2,134,000円 |
G(1.5L・CVT・2WD) | 1,974,500円 |
G(1.5L・CVT・4WD) | 2,172,500円 |
G(1.5L・6MT・2WD) | 1,898,600円 |
G(1.0L・CVT・2WD) | 1,820,500円 |
X(1.5L・CVT・2WD) | 1,811,700円 |
X(1.5L・CVT・4WD) | 2,008,600円 |
X(1.5L・6MT・2WD) | 1,699,500円 |
X(1.0L・CVT・2WD) | 1,657,700円 |
※特別仕様車を除く
【アクアの価格】
グレード | メーカー小売希望価格 |
---|---|
Z(2WD) | 2,565,000円 |
Z(E-Four) | 2,763,000円 |
G(2WD) | 2,294,000円 |
G(E-Four) | 2,492,000円 |
X(2WD) | 2,146,000円 |
X(E-Four) | 2,344,000円 |
GR SPORT(2WD) | 2,659,000円 |
※特別仕様車を除く
ヤリスのハイブリッド車とアクアは、大体同じくらいの価格帯に設定されています。
ガソリン車はグレードにより160万円台から購入可能なため、初期費用を抑えたい場合は、ヤリスのガソリン車を検討するのも良いかもしれません。
ハイブリッド車を検討している場合は、どちらもあまり価格に差がないため、デザインや走行性能など、他の要素を含めて総合的に判断しましょう。
自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
アクアはHYBRID専用モデルで、装備の充実とバランスの取れた価格設定が特徴です。価格帯は比較的絞られています。
ヤリスが向いている人・アクアが向いている人

ここまでヤリスとアクアを比較してきましたが、「とはいえ、どちらが良いのかわからない」という方もいらっしゃると思います。
そこで、ヤリスが向いている人・アクアが向いている人の特徴を以下で簡単にまとめてみました。
ご自身がどちらに該当するかをチェックして、選ぶ際の目安にしてみてくださいね。
【ヤリスが向いている人】
- アクティブでフットワークの良い走りを好む人
- ガソリンエンジンとハイブリッドエンジンの選択肢が欲しい人
- 予算を抑えたい人
- キリッとした見た目のデザインが好きな人
【アクアが向いている人】
- 燃費の良い車が欲しい人
- ハイブリッド車に決めている人
- 静粛性を求める人
- 親しみやすく優しいデザインが好きな人
自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
アクアはHYBRID専用・国内専売モデルで、環境性能を重視する層に向いています。また、先代モデルがロングセラーであったことからも、長期的な安定性を求めるユーザーに適しているといえます。
まとめ
今回は、ヤリスとアクアについて、デザインや性能、燃費などを比較してきました。どちらもトヨタの人気コンパクトカーのため、悩んでしまうのも無理はありません。
とはいえ、見た目の印象や車内空間、荷物の積み下ろしやすさ、燃費性能、価格帯など、異なる部分も多いため、比較しながらじっくり検討してみましょう。 本記事を参考に、車を使用する目的や重視したいポイント、予算などを総合的に考慮して、生活にフィットする一台を見つけてくださいね!
この記事の監修者

飯野 貢司
自動車マーケティング戦略研究員
中古車販売業に、7年携わる。その後、株式会社ガリバーインターナショナル(現:株式会社IDOM)に入社。店長勤務を経て、本社新車事業・法人営業・採用・車両仕入など様々な分野に携わり合計19年間勤務。現在、株式会社ジョイカルジャパンにて、新車業販・直営店業務・オークション売買など、主にクルマのリセールバリューに関わる部分に配属。2024年より沖縄レンタカー事業の兼務を始めた。
軽自動車から、コンパクトカー・ミニバン・SUVに至るまで、最新の『納期』『値引き』情報を基にグレード間の装備差などに注目して、購入しても3年後や5年後に損をしないオススメの購入方法や、車種・グレード・装備といったものを徹底紹介します!lab研究員として、長年の経験から自動車に関する知識やアドバイスも行います。
この記事の執筆者

ちか
ライター
「日常使いは軽だけどクラシックカー好き。 近隣県までドライブ&ご当地グルメを堪能するのが休日の楽しみです!」
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自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
ヤリスはグローバル展開・多様な仕様が特徴で、アクアは国内専用・HYBRID専用設計の車種です。