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- 「買ってはいけない」車とは?ランキングから見る後悔の理由と賢い選び方
この記事の監修者

飯野 貢司
自動車マーケティング戦略研究員
中古車販売業に、7年携わる。その後、株式会社ガリバーインターナショナル(現:株式会社IDOM)に入社。店長勤務を経て、本社新車事業・法人営業・採用・車両仕入など様々な分野に携わり合計19年間勤務。現在、株式会社ジョイカルジャパンにて、新車業販・直営店業務・オークション売買など、主にクルマのリセールバリューに関わる部分に配属。2024年より沖縄レンタカー事業の兼務を始めた。
軽自動車から、コンパクトカー・ミニバン・SUVに至るまで、最新の『納期』『値引き』情報を基にグレード間の装備差などに注目して、購入しても3年後や5年後に損をしないオススメの購入方法や、車種・グレード・装備といったものを徹底紹介します!lab研究員として、長年の経験から自動車に関する知識やアドバイスも行います。
高額な買い物である車選びは、絶対に後悔したくない重要な決断です。だからこそ、失敗を避けるために「買ってはいけない車」という情報を探す方も多いでしょう。
しかし「買ってはいけない」と聞いて、特定の悪い車を想像していませんか?
結論をいえば、後悔する車の正体は「性能が悪い車」ではなく、ご自身の価値観や使い方との「ミスマッチ」が原因だということです。
本記事では、まず「維持費・リセール・使い勝手」の観点から、その「ミスマッチ」が起こりやすい車をランキング形式で具体的に紹介します。
その上で、ランキングから見えてくる後悔の原因を「7つの共通点」として解説。ネットの評判に惑わされず、最高の相棒を見つけるための「賢い選び方」をお伝えします。
この記事でわかること
- 【タイプ別】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキング
- 買ってはいけない・後悔しやすい車の7つの共通点
- 失敗しないための車の選び方5つのステップ
- 購入リスクを減らす新しい車の乗り方
SUV・ミニバン・軽自動車など、クルカでは国内主要メーカーの人気車種を豊富にラインナップ。月々2万円台から選べる車種もあり、予算やライフスタイルに合わせて選びやすい構成になっています。
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目次
- 【維持費・燃費編】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキングTOP3
- 【リセールバリュー編】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキングTOP3
- 【使い勝手・コンセプト編】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキングTOP3
- 【軽自動車・コンパクトカー編】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキングTOP3
- 【中古車編】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキングTOP3
- 「買ってはいけない、後悔しやすい」車に共通する7つの特徴
- 失敗しないための車の選び方【5つのステップ】
- 「買ってはいけない」といわれる車に関するよくある質問
- 車の購入で後悔する前に。新しい車の乗り方のカーリースを試してみませんか?
【維持費・燃費編】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキングTOP3
ランキングの作成基準について
このランキングは、国土交通省公表の燃費データ(WLTCモード)や自動車税額といった客観的情報、そして実際のオーナーからの「街乗りだと燃費が伸びない」「税金が高い」といったリアルな口コミを重点的に分析し、作成しています。
ただし、高性能車や個性的な車を否定するものではなく、コスト面でのミスマッチを避けるための目安としてご活用ください。
| 順位 | 車種名 | 後悔につながるポイント |
|---|---|---|
| 第1位 | マツダ CX-60 (ディーゼル) | 街乗り中心だと燃費が伸び悩み、 DPF再生が頻発。自動車税も高額。 |
| 第2位 | スバル WRX S4 | ハイオク指定でガソリン代が高額。 趣味性が高く日常使いのコストが高い。 |
| 第3位 | 三菱 デリカD:5 | 車重と空力から燃費が不利。 特に街乗り・高速走行では燃料消費が激しい。 |
ここからは、ランキングに挙げた各車種について、なぜ後悔に繋がりやすいのか、その具体的な理由と注意点を詳しく見ていきましょう。
第1位:マツダ CX-60 (ディーゼル)
直列6気筒ディーゼルエンジンによる力強く滑らかな走りは、この車の大きな魅力です。ただし、街乗りを中心とした使い方では、見落としやすいポイントもあります。
たとえば、ディーゼル車に搭載される排ガス処理機能(DPF再生)は、短距離走行が多いと頻繁に作動し、燃費の伸び悩みや走行中の違和感に繋がることもあります。
加えて、3.3Lという排気量により自動車税が高額となり、維持費全体が膨らみやすい傾向にあります。
「高級SUVらしい走りに惹かれたが、維持が思った以上に大変だった」と後悔しないためにも、使い方に合った選択が求められます。
第2位:スバル WRX S4
日本の道路事情を踏まえ、安全かつ俊敏に走れるよう設計されたスポーツセダンです。意のままに操れる高い走行性能は、大きな魅力といえるでしょう。
ただし、その性能と引き換えに、燃費性能にはあまり期待できません。とくに負担となるのが、高出力エンジンを支えるハイオクガソリン指定である点です。
日常の通勤や買い物で使用する場合、ハイオク代が家計に響くこともあります。
「スポーティな見た目に惹かれたが、燃料コストが想像以上だった」と後悔しないためにも、走りの楽しさと維持コストのバランスを冷静に見極める必要があります。
第3位:三菱 デリカD:5
ミニバンの使い勝手とSUVの走破性を併せ持つ、他に類を見ない一台です。アウトドアや雪道といった場面では、とくに頼れる存在といえるでしょう。
一方で、その「唯一無二」の個性を支えるのが、車両重量の重さと無骨な箱型デザインです。これらは空気抵抗の増加につながり、燃費の面ではやや不利に働く傾向にあります。
とくに高速道路での長距離走行や、市街地での発進・停止を繰り返すシーンでは、燃料の減りが思いのほか早く感じられることもあるかもしれません。燃費性能を重視する一般的なミニバンとは異なり、この車は悪路走破性や居住性を優先した設計です。
そうした特性を理解せずに選んでしまうと、「思っていたより燃費が悪い」と後悔につながる可能性もあるため、購入前にしっかり見極めたいポイントです。
【リセールバリュー編】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキングTOP3
ランキングの作成基準について
このランキングは、中古車市場の実際の取引価格や需要動向を分析し、特に人気モデルや競合車種と比較して値下がり幅が大きい車種をリストアップしています。モデルチェンジのタイミングや市場のトレンドといった専門的な観点も加えて評価しました。
ただし、ランキング入りした車種は性能や品質が低いわけではありません。中古車市場の需要や特殊な仕様により、リセールが伸びにくい傾向にある車種を選定しています。その車が持つ独自の価値は価格以上であることを踏まえてご活用ください。
| 順位 | 車種名 | 後悔につながるポイント(リセールバリュー) |
|---|---|---|
| 第1位 | 日産 エルグランド | モデルチェンジをしない期間が非常に長いため、 設計が古く競合に大きく見劣りする。 大型ミニバン市場での需要が安定しない。 |
| 第2位 | ホンダ シビック | 流通台数が多いことに加え、セダン・ハッチバック市場 での需要が伸び悩み、価格競争に陥りやすい。 |
| 第3位 | 日産 スカイライン | セダン市場全体の縮小に加え、設計が古く、 競合車に見劣りするため、高額グレードほど 値下がり幅が大きい。 |
ここからは、ランキングに挙げた各車種について、なぜリセールバリューが低くなり後悔に繋がりやすいのか、その具体的な理由と注意点を詳しく見ていきましょう。
第1位:日産 エルグランド
日産エルグランドは、高級感のある内装や安定した走行性能を備え、根強い支持を集める高級ミニバンです。ただし、中古車市場でのリセールバリューという点では、トヨタ アルファードやヴェルファイアと比べて差が生じやすい傾向にあります。
購入時には装備や乗り心地に魅力を感じたとしても、将来的な売却を見据える場合は、値下がり幅も視野に入れて検討することが大切です。高級ミニバンとしての満足度と資産価値のバランスをどう捉えるかが、選択のポイントになるでしょう。
第2位:ホンダ シビック
高い走行性能と洗練されたデザインにより、多くのユーザーから高い評価を受けているモデルです。ただし、価格設定がやや高めに設定されていることから、新車価格に対して中古市場での下落幅が大きくなる可能性があります。
とくに、中古車市場での需要が限られやすい個性的なボディカラーを選んだ場合、リセールバリューがさらに低下する傾向にあります。購入時の満足感だけでなく、将来的な売却も視野に入れた選択が求められる一台といえるでしょう。
第3位:日産 スカイライン
長年にわたる伝統と高い走行性能が魅力のセダンです。しかし近年は、日本国内におけるセダン市場の縮小や、現行モデルのモデルライフの長期化といった背景により、リセールバリューはやや厳しい状況が続いています。
とくに、新車価格が高めに設定されている上級グレードでは、中古車として売却する際の値下がり幅が大きくなる傾向があります。購入後の満足感だけでなく、将来的な資産価値も含めて検討したい一台です。
【使い勝手・コンセプト編】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキングTOP3
ランキングの作成基準について
このランキングは、実際のオーナーからの「後席が狭い」「荷室が使いにくい」といった口コミや、専門家による試乗レビューを基に評価しています。車の個性や魅力自体を否定するものではありませんので、購入前に「ご自身の用途に合うか」を判断する際の指標としてご活用ください。
| 順位 | 車種名 | 後悔につながるポイント(デザイン・実用性) |
|---|---|---|
| 第1位 | トヨタ クラウン クロスオーバー |
デザイン優先のクーペ風ルーフラインにより、 後席の頭上空間や荷室容量が犠牲になっている。 |
| 第2位 | 日産 キックス | 後席の居住性が競合コンパクトSUVと比較して狭く、 家族での使用時に不満が出やすい。 |
| 第3位 | マツダ MX-30 | 「フリースタイルドア」という特殊な構造により、 後席への乗り降りがしづらく、実用性に大きく欠ける。 |
ここからは、ランキングに挙げた各車種について、なぜデザインと実用性のバランスで後悔に繋がりやすいのか、その具体的な理由と注意点を詳しく見ていきましょう。
第1位:トヨタ クラウン クロスオーバー
セダンとSUVを融合させた先進的なデザインは、このモデルの大きな魅力です。ただし、その個性が「買ってはいけない」と評価される要因になることもあります。
とくに、クーペを思わせるルーフラインは後席の頭上空間にゆとりがなく、乗車時の快適性に影響を与える場合があります。さらに、荷室もスタイル重視の設計となっており、容量や開口部の使いやすさの面で、一般的なSUVやハッチバックに比べて実用性に劣る傾向があります。
デザインに惹かれて選んだものの、日常使いの場面で居住性や荷室の不便さを感じ、「思ったより実用性がなかった」と後悔につながるケースもあるでしょう。
第2位:日産 キックス
日産キックスは、e-POWERによる静かで力強い走りが大きな魅力です。しかし、ヤリスクロスやヴェゼルなどの競合車種と比較した際、購入後の後悔につながりやすい点も指摘されています。
とくに、内装の質感や後席の居住性については、車両価格に見合わないと感じる声が少なくなく、実用性や快適性を重視する方にとって懸念材料となりえるでしょう。走行性能に魅力を感じても、家族を乗せる機会が多い場合や、内装の仕上がりにこだわる場合は、他の選択肢の方が満足度が高い可能性もあります。
購入前には試乗だけでなく、後席の広さや荷室の使い勝手まで含めて総合的に比較検討することが重要です。
第3位:マツダ MX-30
スタイリッシュなデザインと、観音開き構造の「フリースタイルドア」は、この車ならではの個性を演出しています。しかし、そのユニークさが実用性の面ではネックとなり、購入後の後悔につながりやすい要素ともなりえます。
このドアは、前席のドアを開けなければ後席が開かない構造のため、狭い駐車場や隣の車との距離が近い場面では、後席への乗り降りがしづらいという課題があります。また、ドア自体の開閉にも広いスペースが必要です。
とくに、チャイルドシートを後席に設置する家庭や、日常的に後席を使う場面が多い方にとっては、使い勝手の面でストレスを感じる場面が少なくないでしょう。
【軽自動車・コンパクトカー編】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキングTOP3
ランキングの作成基準について
このランキングでは、価格と性能のバランスに注目しています。
選定にあたっては、同クラスの競合車種と比較し、走行性能・安全装備・内装の質感に明らかな差が見られるモデルや、EVなど新技術ゆえの注意点を抱える車種を対象としています。専門家の視点と実際の市場評価をもとに、総合的に判断しています。
ただし、車の経済性や個性自体を否定するものではありませんので、購入前に「そのリスクを受け入れられるか」を判断する際の指標としてご活用ください。
| 順位 | 車種名 | 後悔につながるポイント(価格と性能) |
|---|---|---|
| 第1位 | スズキ アルト | 安さを優先した「割り切り設計」により、 走行性能や静粛性が低く、 リセールバリューも期待できない。 |
| 第2位 | 日産 サクラ / 三菱 eKクロスEV |
EV特有の航続距離と将来的な バッテリー交換費用という、 維持に関する高額なリスクがある。 |
| 第3位 | ダイハツ タフト | 後部座席がスライドしないため、 乗車人数と荷物の積載量の両立が 難しく、実用性が低い。 |
ここからは、ランキングに挙げた各車種について、なぜ価格と性能のバランスで後悔に繋がりやすいのか、その具体的な理由と注意点を詳しく見ていきましょう。
第1位:スズキ アルト
新車価格が手ごろで、維持費も抑えられる経済性は大きな魅力です。ただし、その価格の安さは、走行性能や装備をシンプルにまとめた設計によって実現されています。
内装は必要最低限の仕上がりで、走行性能も日常使いに焦点を当てた内容となっており、特に長距離や高速道路では静粛性や加速に物足りなさを感じる場面もあるでしょう。
また、新車価格が低いため中古車としての値下がり幅が大きく見えやすく、装備のシンプルさから買い手が限られる傾向もあります。その結果、売却時に「思っていたより価値が残らなかった」と後悔するケースも少なくありません。
第2位:日産 サクラ / 三菱 eKクロスEV
日産サクラや三菱eKクロスEVといった軽EVは、補助金の活用により購入時の価格が抑えられ、経済的な魅力があります。ただし、EV特有の課題を理解せずに選ぶと、後悔につながる可能性もあります。
とくに懸念されるのは、航続距離への不安とバッテリーの劣化リスクです。日常の通勤や買い物には十分な性能を持っていますが、長距離移動には事前の充電計画が欠かせません。また、駆動用バッテリーは消耗品であり、将来的に交換が必要になった場合、高額な費用が発生するケースもあります。
購入を検討する際は、自宅や普段の行動範囲における充電インフラの整備状況も含めて、総合的に判断することが大切です。
第3位:ダイハツ タフト
ダイハツ タフトは、開放感のあるガラスルーフ「スカイフィールトップ」と無骨で個性的なデザインが特徴の軽SUVです。ただし、ライバル車であるスズキ ハスラーと比較した場合、使い方によって気になる点もあります。
その一つが、後部座席にスライド機能が備わっていないことです。後席の居住性を優先すると荷室スペースが狭くなり、荷物を積みたい場面では後席の利用を制限せざるを得ません。このため、乗車人数と積載量の両立が難しいケースも想定されます。
実用性を重視して選んだつもりが、「思ったより使い勝手が悪かった」と後悔することのないよう、購入前に利用シーンを具体的にシミュレーションしておくことが大切です。
【中古車編】「買ってはいけない、後悔しやすい」車ランキングTOP3
ランキングの作成基準について
このランキングは、特定の車種ではなく「状態」や「経歴」に焦点を当てています。中古車市場で実際に発生しているトラブル事例や、購入後に高額な修理費用が発生するリスクが高いとされる条件を、専門家の知見を基にリストアップしています。
| 順位 | 車種の状態・経歴 | 後悔につながるポイント(見えないリスク) |
|---|---|---|
| 第1位 | 低年式の輸入 プレミアムカー |
新車価格を基準とした高額な修理部品代により、 維持費が車両価格を上回るリスク。 |
| 第2位 | 初代アクアなど 旧世代HV車 |
車の心臓部である駆動用バッテリーの寿命が近く、 数十万円の交換費用が発生する可能性。 |
| 第3位 | 修復歴ありの 激安車 |
見た目では分からない骨格の歪みにより、 走行安定性や安全性に問題を抱えているリスク。 |
ここからは、ランキングに挙げた各「中古車の状態」について、なぜトラブルや高額な出費に繋がりやすいのか、その具体的な理由と注意点を詳しく見ていきましょう。
第1位:低年式の輸入プレミアムカー(ベンツ、BMWなど)
メルセデス・ベンツやBMWといった低年式の輸入プレミアムカーは、価格の安さが魅力ですが、大きな落とし穴があります。これらの車は新車価格を基準に部品が設計されており、修理部品が非常に高額です。
新車価格を基準とした維持費の想定をせずに購入してしまい、「思っていた以上にお金がかかる」と後悔するケースは少なくありません。見た目や価格だけで判断せず、維持面まで含めた総合的な検討が重要です。
第2位:初代アクアなど旧世代ハイブリッド車
初代トヨタ アクアや初期のプリウスなど、発売から10年以上経過した旧世代のハイブリッド車は、価格は安いものの、駆動用バッテリーの寿命が近い可能性があります。
バッテリー交換には数十万円の費用がかかるため、購入直後に重なると、結果的に新しい年式の中古車や新車よりも総額で高くついてしまうことがありえます。バッテリーの保証期間や交換履歴を必ず確認しましょう。
第3位:修復歴ありの激安車
修復歴車とは、車の骨格(フレーム)部分に修理や交換が行われた経歴のある車両を指します。外見上は問題がなく見えても、骨格部分の損傷歴は走行安定性や衝突時の安全性に影響を及ぼす可能性があるため、慎重な判断が求められます。
一般的に、修復歴のある車は相場より安価に設定されていますが、その背景には必ず理由があります。とくに車に詳しくない方にとっては、後から予期せぬ不具合が見つかるリスクを避けるためにも、保証や第三者の鑑定書が付いた車両を選ぶのが安心です。

自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
「買ってはいけない、後悔しやすい」車に共通する7つの特徴

後悔しやすい車には、「個性」と「実用性・コスト」のどちらかを優先した結果として現れる、共通の構造的なデメリットが存在します。後悔を根本から避けるため、あなたの候補車が以下の7つの特徴に当てはまっていないかをチェックしましょう。
特徴1:ライフスタイルとのミスマッチ
車選びで最も多い後悔は、ライフスタイルとの不一致です。デザインやコンパクトさといった表面的な魅力だけで選んでしまうと、生活環境の変化に対応できず「使いづらい」と感じるケースが少なからずあります。
たとえば、家族が増えたのに荷室や後席スペースが不足するコンパクトカーを選ぶ、街乗り中心なのにオフロード性能を重視したSUVを購入して燃費が悪化する、といった事例が典型です。
車は数年単位で所有するものです。購入時点の生活だけでなく、将来的な家族構成や使用目的を見据えて選ぶことが重要です。
特徴2:燃費性能が著しく低い
燃費性能は日常的な維持費に直結します。一般的なコンパクトカーの場合、カタログ燃費が25km/Lを超えていても、実際の走行環境では15〜20km/L程度に留まることも珍しくありません。このようにカタログ値と実燃費の乖離が大きい車は、長期的にみると燃料費負担が増加する傾向があります。
購入を検討する際は、カタログ値だけでなく、WLTCモードの「市街地モード(WLTC-L)」など、実際の走行環境に近い数値を確認することが望ましいでしょう。
また、国土交通省が公表している「自動車燃費一覧」では、メーカー別・車種別の客観的データが公開されており、購入前に確認しておくと安心です。
【参考】国土交通省「自動車燃費一覧」
特徴3:リセールバリューが極端に低い
将来的な売却を考慮すると、リセールバリュー(再販価値)は重要な判断軸になります。中古車市場で人気が低い車は、想定よりも査定額が下がる可能性があります。
特に、不人気色・ニッチな車種・フルモデルチェンジ間近のモデルは、中古市場での需要が限定的になりやすい傾向にあります。新車価格が高いにもかかわらずリセールが低いモデルは、売却時の損失(損切り額)が大きく、「こんなに値下がりするなら買わなければよかった」という後悔に繋がります。
特徴4:維持費・修理費用が高額になりやすい
購入価格が手頃でも、維持費の負担が大きく後悔するケースも少なくありません。
たとえば、排気量の大きい車は自動車税や燃料費が高く、輸入車や高級スポーツカーは部品代・修理費が高額になる傾向があります。
また、タイヤサイズが特殊な車は交換費用も高くつく場合があります。購入前には、「購入後にかかる費用」を具体的に試算し、長期的に維持できるかどうかを確認しておくことが重要です。
特徴5:運転時の快適性や安全性が低い
デザインを優先した結果、視界が悪く死角が多い車、シートの出来が悪く長距離運転で疲れやすい車は、ドライバーの快適性を損ないます。また、安全評価が低い、先進安全装備が不十分な車は、万が一の際のリスクが高まります。
独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が公表している「自動車アセスメント(JNCAP)」では、各車種の安全性能を比較することができます。
購入前にこうした客観的データを確認しておくことで、安全面での後悔を防ぐことができます。
特徴6:コンセプトが時代に合っていない
デザインや装備が古く、競合車と比較して優位性が見いだせない車も、後悔の原因になりがちです。特に、近年の新型車では標準装備が当たり前となっている先進の安全運転支援機能や、コネクテッド機能などが不足している場合、中古車市場での評価が大きく下がります。
結果として、リセールバリューの極端な低下につながる可能性が高く、古い設計の車を長く乗り続けることへの満足度も低くなりやすいでしょう。
特徴7:重大なリコール情報や不具合が多い
発売初期に不具合やトラブルが多い車種は、リコール対応や修理で手間がかかる可能性があります。特に安全装置やブレーキ関連など、走行に関わるリコールは注意が必要です。
国土交通省の「リコール情報検索ページ」では、メーカー別・車種別にリコール情報を確認できます。
中古車を購入する場合は、過去のリコールがすでに改善措置済みであるかも確認しておくと安心です。

自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
失敗しないための車の選び方【5つのステップ】

車の購入で後悔しないためには、以下の5つのステップを順序立てて実行し、検討を深めることが重要です。まずは全体像を確認しましょう。

ここからは、それぞれのステップで具体的に何をすべきか、後悔しないためのチェックポイントを詳しく解説します。
ステップ1:車の使い方(目的)を明確にする
車選びで最も重要なのは、具体的な利用シーンを想定することです。「何となく」で選ぶと、実用性が合わず後悔する最大の原因になります。実際に車を使う目的を明確にし、購入する車のサイズや機能を決定しましょう。
ステップ2:絶対に譲れない条件と妥協できる条件を決める
漠然とした理想ではなく、条件に優先順位をつけることで、スムーズに候補車種を絞れます。絶対に譲れない条件と、妥協できる条件を明確に分けましょう。
ステップ3:総額予算を設定する(車両本体+諸費用+維持費)
失敗する人の多くは「車両本体価格」だけで予算を決めてしまいます。重要なのは、購入後の維持費用まで含めた「総額」を設定することです。
必要な費用項目(例)
- 購入時 車両本体価格、税金、保険(任意保険・自賠責)、リサイクル料金、諸費用
- 維持費 駐車場代、燃料代、自動車税、メンテナンス費用(車検・消耗品交換など)
ステップ4:候補車種を3台ほどに絞り、徹底比較する
ステップ1〜3で定めた条件と予算に基づき、候補車種を3台程度に絞り込みましょう。カタログスペックだけで判断せず、必ず試乗して乗り心地や視界(死角)を確認し、口コミサイトや動画レビューでリアルな評判を調べることが重要です。
以下の項目を参考に、ご自身の候補車種を比較するチェック表を作成し、客観的に評価しましょう。
比較検討用チェック項目(例)
- 候補車種
- 車両価格(総額)
- 譲れない条件(MUST)適合度
- 走行性能(試乗の印象)
- 燃費(WLTC-L)
- 3年後のリセールバリュー
- 総合評価(最終判断)
ステップ5:購入方法を検討する(現金、ローン、リース)
最後に、購入方法の検討です。購入方法によって、月々の支払い額、購入後の車の扱い、将来的な資産価値の目減りが大きく変わります。
購入方法のメリット・デメリット(比較)
| 購入方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 現金 | 利息負担がなく、総支払額が最も安い。 所有権がすぐ確定する。 |
一度に大きな手元資金が減る。 |
| ローン | 手元資金を温存できる。 車の所有権は最終的に得られる。 |
金利負担が発生し、総支払額が増える。 |
| カーリース | 税金や保険料が月額に含まれ、 管理が非常に楽。費用が定額で安定する。 |
車を所有できない。 契約満了時の残価精算リスクがある。 |
リセールバリューの低い車をローンで購入すると、残債が車の価値を上回る「オーバーローン」の状態になりやすい点も考慮に入れましょう。

自動車マーケティング戦略研究員 飯野 貢司からのコメント
「買ってはいけない」といわれる車に関するよくある質問

Q. 結局、買ってはいけないメーカーってあるの?
A.いいえ、一概に「このメーカーはダメ」ということはありません。どのメーカーにも長所と短所があり、人気車種もあれば不人気車種もあります。メーカーの評価で選ぶのではなく、一台一台の車の「特性」がご自身の使い方に合っているかで判断することが重要です。
例えば、スバル車は衝突安全性能に定評がありますが、燃費は不利な傾向があります。日産車はe-POWERのような独自技術が魅力ですが、内装の質感やモデルライフの長期化が課題と言われることがあります。「メーカーの得意分野と苦手分野」を理解し、ご自身の優先順位と照らし合わせましょう。
Q. 買ってはいけない軽自動車の特徴は?
A. 主に以下の3点に注意をしましょう。
1.ターボなしのスーパーハイトワゴン(N-BOXやタントなど)
多人数の乗車時や坂道で力不足を感じやすく、走行時にストレスが溜まりやすいです。
2.デザイン重視で室内が狭いモデル
デザインを優先した結果、後席の居住性や荷室の使い勝手が犠牲になっているモデルです。
3.極端に安価なグレード
安全装備や快適装備が省略されていることが多く、特に先進安全運転支援機能が不十分な場合は後悔に繋がります。後悔を避けるためには、スーパーハイト系ならターボ付き、実用性重視ならN-WGNやワゴンRのようなバランスの取れたモデルを検討しましょう。
Q. 中古で買ってはいけない車を避けるには?
A. 「修復歴あり」「冠水車」「走行距離不明」の3つは避けましょう。信頼できる販売店で購入することが大前提です。第三者機関(Goo鑑定やカーセンサー認定など)の評価書が付いている車両を選ぶと、より安心して購入できます。また、相場より極端に安い車には必ず裏があるので、安易に飛びつかない冷静さも必要です。
Q. リセールバリューが特に悪い車種の傾向はありますか?
A. 一般的に、リセールバリューが低くなる傾向があるのは以下の車種です。
- 白や黒以外の個性的なボディカラー
- 上級グレードに比べて装備が著しく劣る廉価グレード
- 市場での需要が少ないセダンやステーションワゴンの一部
乗り潰す覚悟がない場合は、市場で人気の高いボディタイプやカラー、グレードを選ぶのが賢明です。売却時を考慮に入れることも、賢い車選びの一部です。
車の購入で後悔する前に。新しい車の乗り方のカーリースを試してみませんか?

車選びで後悔する最大の理由は、「購入」という決断がライフスタイルの変化や車の価値の変動などに対応ができないことです。買ってから「失敗した」と気づいても、ローンやリセールバリューを考えると簡単に買い替えられません。
そこでおすすめなのが、「カーリース」です。
「新車リース クルカ」は、月々定額でボーナス払いなし。月額料金には税金や諸費用なども含まれており、支払いプランも現金一括払いやクレジットカード払いなど柔軟に選ぶことができます。
さらに、クルカは3年の短期リースなので、ライフスタイルの変化やモデルチェンジなどにも対応可能です。 購入リスクを避けつつ、あなたに最適な車を探すなら、まずはクルカの公式サイトをチェックしてみてください。
SUV・ミニバン・軽自動車など、クルカでは国内主要メーカーの人気車種を豊富にラインナップ。月々2万円台から選べる車種もあり、予算やライフスタイルに合わせて選びやすい構成になっています。
気になる新車を探してみよう
クルカは最低価格保証取扱車種をみる
この記事の執筆者

ちか
ライター
「日常使いは軽だけどクラシックカー好き。 近隣県までドライブ&ご当地グルメを堪能するのが休日の楽しみです!」
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