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日本最大の自動車メーカーであるトヨタには、トヨタブランドの自動車を販売するチャネル、(販売店、ディーラー)があります。そしてそれらはかつて扱うクルマに違いがあって、いくつもの系列に分かれていました。
その一つがトヨペット店です。トヨタ系のディーラーとしてはトヨタ店に続く2番目に古いディーラーです。いったどのような特徴をもったディーラーなのか。その概要や、かつての専売となっていた取り扱い車種などをご紹介します。
トヨペットとは?
“トヨペット“はかつてトヨタで販売されていた自動車の愛称です。戦後すぐの1947年(昭和22年)10月に、トヨペットの名前を関した小型自動車「トヨペット・SA型小型乗用車」が誕生。市場に投入されました。これがトヨペットの名前が世に出た最初です。
そして、その後1956年(昭和31年)に、その小型乗用車トヨペットの名前を持つトヨタ車の新しいディーラー系列として誕生しました。それが「トヨペット店」です。その特徴は以下のようなものでした。
●トヨペット店
プレミオやアルファード、ハリアー、ハイエースといった、中級車クラスの乗用車を主に扱っていたディーラー系列です。歴史のあるディーラーであり、ターゲットはミドル世代。比較的高価格の中級以上の車種を販売していたことから、高級感のあるディーラーといったイメージがあります。
他のトヨタのディーラーの特徴
トヨタ車のディーラー系列は、トヨペット以外にトヨタ店、カローラ店、ネッツ店、トヨタモビリティ東京があります。
そして、地域毎にそれぞれのディーラーの店舗が展開されていて、トヨタ車を販売してきました。地場資本のディーラーはトヨタの直営ではなく、地域の企業がディーラーを運営しており、各ディーラーには専売車種というものが以前はありました。
これらのディーラー系列では、トヨタモビリティ東京がもっとも新しく東京地区の他の4つのディーラー系列を2019年4月に廃止しトヨタモビリティ東京に統合されています。
そしてその流れは全国に広がり、各ディーラーの専売車種というものは、現在廃止となっています。しかし、東京以外の地域では、かつてのディーラー系列の名前が店舗名として今でも残っています。トヨペット以外のディーラーの特徴は以下のようなものでした。
●トヨタ店
クラウンやセンチュリー、ランドクルーザーなど主に高級車を扱っていたディーラーです。また、高級車の他にも商用車などの法人向けの車種も扱っていました。比較的年齢層の高いファミリーユーザーをターゲットとしていました。
●カローラ店
その名の通りカローラなどの大衆車が中心で、カローラのほかエスティマやパッソ、スペイドなどの大衆車を扱っていました。ターゲットは主に若いファミリー層で、コンパクトカーからミニバンまで幅広い車種を扱っていたというのが特徴です。
●ネッツ店
旧トヨタオート店と旧トヨタビスタ店を統合した比較的新しいディーラーです。ヴィッツ(ヤリスの前身)ヴォクシーなど、コンパクトカーやミニバンといった若い人向けの車種や女性向けの車種などを中心に扱っていました。またGR86やスープラといったスポーティーなモデルなどを販売していたのも特徴です。
●トヨタモビリティ東京
東京地区のトヨタの直営ディーラーであった、トヨペット店、トヨタ店、カローラ店、ネッツ店を一つに統合したディーラーです。これに伴って東京地区では、トヨタ店やトヨペット店といった4系列の名称も廃止(それぞれの店舗は存続しています)されています。
トヨペットでしか購入できない(できなかった)車種とは
トヨタの各ディーラー系列は、かつては専売車種が用意されており、そのため、トヨペット系列でないと購入できない車種というものがありました。それがマークXやプレミオ、アルファードといった車種です。
そのほか他のディーラーと併売されていた車種もあります。カムリやプリウス、アクアなどです。しかし、2020年5月に、トヨタの販売チャネル制は廃止となり、どの系列のディーラーでもトヨタ車の全モデルが購入できるようになっています。そのためトヨペットでしか購入できないトヨタ車や、トヨペットでは購入できないトヨタ車というのは、現在は存在しません。
まとめ
かつてのトヨタディーラーにはそれぞれに個性があり、専売車種というものが設定されていました。そして、それぞれのディーラーでしか買えないモデルあり、ベースが同じ兄弟車種なども用意されていました。
昔ならカローラとスプリンター、またマーク2、クレスタ、チャイサーなども有名です。それぞれの専売車種は個性も強かったため、同じトヨタディーラー同士がライバル関係となり、競い合って販売していたのです。
現在でもノアとヴォクシー、アルファードのヴェルファイアのような兄弟車種はありますが、販売チャネルの統合によって、どのディーラーでもすべてのトヨタ車が購入できるとなれば、今後はこのような兄弟車種も廃止されることになるかもしれません。
この記事の執筆者
関 秀紀
クルカ営業部 マネージャーの関 秀紀です。大学卒業後に某大手自動車メーカー系のリース会社を経て、クルカに入社。 リースキャリアは前職から合わせて5年。普段は営業職としてお客様に最適な車選びをご提案しています。 前職時代には保険人募集の資格を取得。自動車保険の提案も経験しており、安心・安全なカーライフのサポート。車選びと保険の相談は、是非、関までご連絡ください! 一人ひとりのお客様に良いご提案ができるようがんばります。
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